名古屋市動物愛護センター見学会 | お空のピピぞう、ペットロスで何が悪い。

お空のピピぞう、ペットロスで何が悪い。

イラストレーター、のえこのブログ。
コーギーmixのピピぞう(享年17歳・男子)とチワワのちくわ(16歳・女子)と暮らしてます。
溺愛していたピピぞうを亡くし傷心中の飼い主。
平日は、ほぼ日刊一コマ犬マンガ更新中。(現在は不定期)

昨年12月、
名古屋市動物愛護センター施設見学会に参加してきました。

平成26年にリニューアルし
愛護館管理棟に分かれています。
会館時なら誰でも自由に見学できるのが「愛護館」<ここリンクあり。
年に数回、申し込み抽選で見学できるのが管理棟です。

愛護館には何度も足を運んでいて
チャリティーバザーなどにも行ってみましたが
バックヤードをとても見てみたかったので、行ってきました。

複数のボランティア団体さんとの協力、連携で
名古屋市は現在、わんこの殺処分ゼロを達成しております。

こちらが管理棟。
はじめ、写真を撮っていいのかわからなかったので
全体図を撮り損ねましたヾ(^o^;)
この後、撮っていいとのことで撮り始めます。

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職員さんが案内して説明してくださいます。
ここは…よく見かける、あの一日ごとに壁が動いて
命のカウントダウンを始める部屋です。
が、現在は壁を動かすことはなく
単にわんこの個室となっております。
一見寒々しく見えますが、全館、暖房が入っていますよ。
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譲渡の可能性のある子はボランティアさんに託されるようで
ここにいる子は
噛む、懐かないなど、譲渡の難しい子たちみたいです。
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医療、しつけなどのケアもしています。
施設内は驚くほど臭いがないのが印象的でした。
大手のペットショップの方がよっぽど臭いですわ。
床も乾いていてきれい。
どこもとても清潔にされています。
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ここは犬舎ですが
昨年ニュースにもなった、猫の多頭崩壊があったため
一部保護猫のスペースにされていました。
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まだまだ猫の方は、殺処分ゼロといかないのが現状だそうです。


愛犬家の方なら知識としてご存知でしょう。
これが殺処分の機械。
二酸化炭素を流し込んで、命が消される箱です。
現在はもう使われていません。
安楽死なんてありません。もがき苦しんで死んでいきます。
私は、犬を飼うものの義務として一度動画を見ました。
でも2度は見れません。一度でトラウマになります。
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職員さんがボタンを押して少し動かしてくれました。
それはもう、犬たちの悲鳴のような
胸に響く、嫌な嫌な音でした。
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殺処分後、箱が傾きモノのように遺体がコンベアに流されて
冷凍(冷蔵?)されていたのだとか。
ハスキーが流行った時は、毎週のようにハスキーがいたのだそう。
やりきれない作業だったとおっしゃっていました。

猫の殺処分はなくなっていないと書きましたが
この機械はもう猫の殺処分にも使用していません。
やむをえない処分の場合、今は薬だとか。


こちらの部屋だけは見学禁止。
病気や経過観察などの子の管理部屋だそうです。
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医療を行う部屋。
後で獣医さんのお話を聞けます。
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愛護館で写真が見られますが、
とてもひどい状態で持ち込まれる子もいますので
万全の体制が必要なんでしょうね。


こちらもわんこのいるお部屋。
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おとなしい子ですが、触っちゃダメです。
この子たちも病気ケア中。頑張れ~
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それぞれ、注意書きが。
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きちんとしたトリミングルームもあります。
汚いとか臭い子なんて子は一匹もいませんでした。
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食事の支度がしてありました。
個別に症状別に用意しているんですね。
ちなみに個人からのフードの寄付は受け付けていません。
ケア中など、フードには制限がありますからね。
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管理棟の見学の後、
愛護館の2階で、センターの獣医師によるお話があります。
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ここからは文字ばかりですが
興味のある方は読んでくださいね。

40年代、名古屋市内には約4,000頭の野犬がいたそうです。
現在、40~50歳以上の方は覚えがありませんか?
子供の頃、野良犬って普通にいましたよね?
今の子たちは知らないだろうなぁ。
それが、昨年は野良犬の捕獲は年間で1頭。
それも隣の市から流れてきた犬だとか。
つまり現在、捕獲収容される子は全部迷子だそうです。
ちゃんとマイクロチップなり、迷子札をつけましょうね。

さて、持ち込みなど
2006年になってからも、1日5頭の収容があったそうです。
1日5頭…さて、1週間で何頭でしょう、1か月では?

現在
平成29年収容された犬のうち

犬…飼い主に返還-109 譲渡-77 殺処分-0

センター職員の方々と、ボランティア団体さんの努力の賜物ですね。
(環境省の記録上では犬は殺処分-4となっているそうですが
これは処分ではなく、病気などで施設内で亡くなった数だそうです。)

しかし一方、猫となりますと…

猫…飼い主に返還-3 譲渡-893 殺処分-258

猫は多いなぁ
野良犬は見なくなったけど、野良猫って普通にいるもんね。
現在の猫ブーム…大丈夫かなぁ( -_-)
ちなみに、センターで犬のふれあいという
予約制の啓蒙活動があるのですが
現在、行われておりません。
多頭崩壊などで収容された猫の世話に追われ、
できない状態だそうです。

名古屋市動物愛護センターは
広大な公園の一角にあるので、
センターの方がわんこをお散歩させているのをよく見かけました。
職員さん以外でも、登録ボランティアさんが愛護館にいらして
いろいろ説明もしてくださいます。
数々の教室や、講演、バザーなども行っております。
ふるさと納税も行っており、
市の動物愛護施設としては、かなりレベルが高いのだと思います。
でも、このきれいな施設を見て
ここに入るのなら悪くないわ、なんて決して思わないでください。

獣医師さんは言っておられました。
私たちの仕事が無くなることこそが望ましいと。

この日、とても参加者が多くて2班に分けられました。
なるべくたくさんの方に知ってもらいたいと、全員受け入れたそうです。
参加者の方で挙手を求められたとき、
犬猫を飼っていないという方の方が多くて驚きました。
私みたいな犬バカばかりと思っていましたので(^o^;)
でもそれこそが、見学会の意義だと思います。
まだ飼っていない方にこそ知ってほしいです。
みなさん意識が高いのですね。
こういう施設を知ってから犬猫を飼うことを考えて欲しいです。


とても有意義な見学会でした。
センター職員の皆さま、ありがとうございました。