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検察室の広い机の前に置かれたパイプ椅子に



私は座らされた。






『検事の⬜⬜⬜⬜です。


ご主人の事件についてお聞きします。






警察の取り調べの恐怖が



甦ってきた…。






動悸がする…



胸が苦しい…



嫌な汗が出てきた…



手が震える…





そんな最悪な状態の私を気にもとめず



検察官は話始めた。





『ご主人、犯行を認めていませんね。

幼稚な言い分けしてますよ。

自分は脅かされて…というような事を言っていますね。

ご主人がやったという証拠は

全て揃ってるんですけど。

……………』




私が無言でいると(何も言葉がでてこなかった。)



検察官はさらに続けてきた。




『奥様、ご主人を説得してください。

自分の犯した罪を認めるよう

説得してください。』




「あ……はい…」



かろうじて返事をした。



私に何が出来るのだろう…



説得なんか出来るのだろうか?



私の話なんか聞くのかな…?










………何故



何故、私はここにいるの?



何故、私はこんな思いをしているの?



犯罪を犯したのは夫なのに…



どうして私が検事さんに



事情聴取されなければならないの…



どうして…



どうして…



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