これは「あるある」だと思うのですが、カツミとエンドウの昔の付属紙箱の内敷部分(写真のレモン色の部分)は正直、設計ミスというか、1mm程度の薄い段ボールでは車両の重量や持ち運び・輸送時の振動による負荷に耐えられず、正面・妻面を支えることが出来ないようで、2〜30年で破損してしまうようです。エンドウ製のキハユニ18は30代の頃には既に破れていていました。

 

4年くらい前だったと思いますが、ボロボロの部分は切り取って、新たに段ボールや厚紙でスペーサーを作って対処しました(キハの箱の上の方に取り出してあします)。今から思えば、重さのかかる方向にハニカム状の部分を当てた方が強度は増すのですが、まぁ、その後この部分は形状を保っているので、オリジナルよりは強度があります。


今年になってオークションで得た581系の箱も正面・妻面を支える部分は半分に切れていました。この中敷部分の破損が原因か、先頭部分の塗装、丸い角の部分は摩耗して青色がかすれてしまっていました。今回は応急処置としてオリジナルの黄色の薄い段ボールを残して、中に5mm厚の段ボールを積層して補強しました。

 

あとは、上蓋の化粧紙が摩耗して紙の地肌が見えて非常に汚い。これ何とかならないんでしょうか。類似の紙をラッピングして、ラベルはスキャンしたデータを加工修正して、再度印刷して貼れば何とかなるかと。しかし、一体、これと類似の紙はどこに売っているのか? 伊東屋あたりに行けば色々と揃っているんだろうか? さらにはメーカーロゴ。これは何となく図書館で雑誌とか製本する際にタイトルとかを入れる技術と似ているような気が。そこまで真似する必要は無くもないですが。触ると凹凸があるので、ハンダゴテでも当ててるんだろうか?(それで紙がプレスされたように凹むのかは知りませんが)

 

 

それにしても、この薄ダンボール1枚を山折・谷折して、内敷を作るアイディアというのはすごいですね。1枚段ボールを折り曲げれば完成します。何というか、これがこのカツミやエンドウの人たちのモノづくりの思想のような気がしなくもないです。後々になって得た知識ですが、真鍮製の車体の作り方も1枚板をプレス、曲げで組んで行くという作りになっています。量産設計というかコストダウンというか、どうもそんな感じです。

 

最初がカツミ製品一式だったので最も馴染みのあったメーカーですが、何というか、当時は商売上手が先行している部分が結構あったんだなぁと。

 

 

ついでに手持ち車両の修繕の方向性を確認すべく、気のつく点をメモっておきます。

 

キハユニ18

・箱がキハ17となっていたので、小学生以来、自分はこれはキハ17だと思い込んでいたというお恥ずかしさ。どうみても郵便車の部分が前に付いてます。おそらく販売店(デパートの鉄道模型売り場)で箱がなく(展示品?)、有り合わせのものに入れて販売したということでしょう。

・乗客の乗降ドアの足元は現物は彩光窓がありますが、この部分は省略されています。結構、致命的な手抜きですね。真鍮に穴を開けて改造するなどという発想は子供の頃には思いもよりませんでしたが、今となってはちとトライしてみようかなと思ったりします。

・窓ガラスが1枚接着剤が経年で劣化して落ちてます。当時は薄いアクリル?、塩ビ?の板を貼るというのが標準的な工法でした(今なら、凹凸をつけてはめ込み式でメーカー製は作られているような。それでも真鍮が0.5mm?と薄いのでそれほど凹んでは見えない)。郵便車側は銀の塗装があって、格子状の窓が表現されています。

・正面・妻面のおもちゃっぽさは結構ひどい。ディテールとかそういう意識はない。

・床下機器はプラ製で非常にチャチ。

・もう半世紀前の製品ですが、ライトも点くし、走行はします。

・モーター車なのでこの車両1台で走りますが、片運転台なので、実際にこれが単独で走行したはずはないので、相方車両の作成が必要。幼い頃の物欲の尻拭い。この色と、SL C59 1が壊れて走らないということから、どうしても動く車両が欲しかったみたいです。

 

クハネ581形

・行きがかり上、カツミは神のような存在だったので、中古で買ってみるかということで買ったはいいけど、非常に状態は悪い。塗装のハゲ、逆の側板に1箇所凹みあり。

・改造というより、これを採寸して、もう1両先頭車をまず作りたいと思っています。どうせなら真鍮工作? まぁ、ケント紙で作ることになるんでしょう。

・上のキハユニもそうですが、この当時のHO車両は内装の表現は全くありません。大変でしょうが内装作らないと意味ないようにも思います。せっかくの寝台特急ですし。

・床下は金属、ダイキャスト製みたいな感じです。

・車番がシール貼ってあって、時代を感じます。今はデカール一択でしょう。

・細部を見ると、烏口で入れてるHゴム表現が下手。あまり上手くない人の手仕事って感じ(自分、烏口すら持ってなかったですが)。

・修繕の方向としては、内装の検討、再塗装、いずれデカール作成、という感じでしょうか。

・パワーパックを先ほど繋いで確認したが、ライト室内灯は点灯します。非常に暗い。さらにヘッドランプとテールの光漏れがすごくて、どっちが点いているのかわからない。屋根上のランプはダミーです。