罹患者であるという立場で、あらためて自分の人生や生活を見てみると、これまで、たくさんの事象や情報に、これほどまでに無関心だったのだなあ、と気づかされます。

 ピンクリボンのマークすら、「そういうものがあることは知っているけど、意味を深く考えたことはない」という感じでした。

 

 

 

 毎年10月は、ピンクリボン月間。乳がんの正しい知識や、検診の大切さを広めるというビジョンのもとに、年に一度、日本各地でさまざまな活動が実施される期間です。

 10月1日にわたしが参加させていただいた「ピンクリボンフェスティバルスマイルウォーク」はその活動のひとつ。

 

 

 

 

※ゼッケンと完歩証

 

 

 

 参加者本人が選択した、6キロ/11キロ/14キロいずれかのコースを歩き、スタート地点の六本木ヒルズアリーナに戻ってくるというものです。ピンクリボンのゼッケンをつけ、みんなで街を歩くことで、行きかう人々にこの活動やメッセージを伝えることが目的です。

 

 

 

スマイルウォークに参加しようと思った理由

 

 私は、このブログ(ホームページ)を始めてから、どんな人がこのストーリーを読みにきてくれているのか、女の人だけではなく男の人もいるのか、そんなことがとても気になっていました。

 この、自分のストーリーを伝えるという試みのなかで、味わったいろいろな感情を書き出したり、読者の方からご感想をいただいたりするうちに、「いろんな人のストーリーも聞きたいな」という気持ちがむくむくとわいてきていました。

 だから、ピンクリボンフェスティバルに参加したい。ここに来ている人たちと会って、話がしたい!と思ったのです。

 決心して、コンビニで参加チケットを予約しました。なんだかすごく、ワクワクしました。

 

 

 

参加者の方々との出会い

 

 スマイルウォークでは、素敵な出会いがありました!

 その日、だれとでもすぐに友達になれるような積極的なタイプでもなく、どちらかというと人見知りな私が、「なぜスマイルウォークに参加されたのですか。」と参加者の方に勇気を出して話しかけてゆきました。

 

 

 

 皆さんそれぞれ、快くお話をしてくださり、6キロの距離もあっというまに完歩してしまいました。なかでも、最初にインタビューに答えてくださった女性は、ホルモン治療後、ヨガやピラティスなどで健康維持につとめ、乳がんのことをより深く勉強するなど、聡明オーラのキラキラした素敵な方で、とても印象的でした。(この方とは、岡山に戻ってからもメッセージのやり取りをさせていただくようになりました!)

 

 

 

 

 

 

 色んな方々がそれぞれの理由・動機でこのスマイルウォークに参加されていることがわかり、そのことに、私はまた、「ひとりじゃない。」と、心強さを感じました。

 けやき坂も、表参道も、ピンクのカーペットを敷かれたかのように思え、なんだか特別な道を歩いているようでした。

 

 

 

共感という絆

 

 帰ってきて、私はわかったのです。いろんな人のストーリーを聞きたいのは、「共感」を求めていたからだと。

 以前の私だったら、ピンクリボンマークを目にしても、東京タワーがピンク色にライトアップされた映像をテレビで見ても、自分とは関係のない世界のイベントとして、ただそこにある風景のように眺めていたことでしょう。

 ほんとうの意味で人々の心が集結して、お互いを理解し、影響し合う「共感」こそが、わたしたちを強固につなげて動かす「本質」なのではないかと思ったのです。

 

 

 

 それは、外見をなぞらえるようにかたちだけ学習したり、参加したりするのではなく、そこに自分が存在する・関わる、という事実に責任をもつということなのかもしれません。

 日用品を選ぶときにも、ピンクリボンのマークを見つけると、何かしらの貢献ができれば…と、考えるようになりました。

 

 

 

 

 

 

 2016年の10月は、私にとって特別なピンクリボン月間となりました。

 

 

 

 

 

 

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