彼がパソコンに大きく写真を写し出して
「これ見て、すっごい○○ちゃんかわいいよね」と嬉しそうに言った。

旅行に行った時の写真で
花畑一面の向こうは海。
私がそこに1人でポツンといる。

急に撮られた感が満載の少し不服顔というか、カメラをちらっと見た時に撮られたような、とにかく全くかわいくない。

えっ、どこが?全然だけど、と心から言うと

○○ちゃんは、正面見てにっこりするのが
かわいいと思ってるけど全然違う、と言って

何撮ってるの?みたいなこの不満そうな
この『への字口』がすっごいかわいい、
すっごくいい、とか言って何度も画面に出して喜んでいる。

私は自分の『への字口』が嫌なので、写真の時に口角をあげようとしているのだけど、
○○ちゃんは分かってない、それは全然かわいくない、と彼は言う。

しまいには
このきれいな景色とこのちょっと不満そうな○○ちゃんに物語がある、とか言って、
すっごいいい、かわいいよねぇと繰り返した。

悪い気はしないような、でもなんか納得いかないような、不思議な気持ちがした。