パートを辞めて、約1年が経つ。
昨年の今頃は、あと残り◯日かぁ…と
しんみりと、おセンチになっていたはずだけど…
今では、遠い、遠い昔のことのように感じる。
パート先の教室に通っていたNちゃんは
ご近所さんなので、私が退職した後も
度々、外でばったり出会う。
「あ、先生だ!」と叫ばれるので(^_^;)
「先生じゃないよ。おばちゃんだよ。
おばちゃんとお呼びください
」


そんなやり取りを、繰り返している。笑
ばったり出会っては
そんなやり取りをしたり、しなかったり。
そんなこんなで半年?以上が過ぎた頃。。。
「ねぇ、ちょっと先生。なんでやめちゃったの?
もう、やらないの?」
と、突然言われて驚いた。え?今さらですか?と
Nちゃんの話によると、私は
病気か何か用事で休んでいるだけで
また出て来ると思っていたらしく
辞めたと知って驚いた…
とのことだった。
教室の方針で、スタッフが辞める時は
生徒さんたちには、敢えて何も言わない。
(伝えなくていいというニュアンスの
ぼやっとしたルールみたいなものがあった。
子どもの混乱を防ぐ、とか、親御さんに気を
遣わせない為…という感じのもの)
私が勤めている間にも
数人、辞めていったが
(スタッフ同士の挨拶はあった)
何も知らされていない生徒さんたちは
そういえば…あの先生ずっと来てないね…
(新しいスタッフが入る頃には)
あ、辞めちゃったんだな…
そんな感じで、流れるように
スタッフの入れ替わりを
受け入れていくようなスタイルだった。
私は在籍中、諸事情あって
1か月近く休ませていただいだこともあったし
コロナの時期は、家族が罹患し
濃厚接触者ということで
2週間(しかも2回も!笑)出勤出来なかったり
したので
私が長期間不在でも、辞めたとは思わず
「また出てくるだろう」と、
Nちゃんのように思っていた子が
もしかしたら、いたのかもしれないなと思った。
逆に、怒ると怖い、あの鬼ババアが居なくなって
ラッキー!と思っている子も、間違いなくいる
だろう。。。( ゚д゚ )クワッ!!
体調が悪いから、家でゆっくりすることにしたの、
と、Nちゃんには伝えた。嘘ではない!
そして、私の義手に気づくと
「え?!先生!治ったの?!」と叫んだ(笑)
これは義手といってね…と、
色々説明をすると…
「すごい!本物みたい!…良かったね、先生!」と
両肩を抱くような、抱きつくようなフリをした。
…ちょっと、泣きそうになった
ジワッ

低~中学年の頃のNちゃんは…
私にとって、悩みの種…というか
なかなか手強い生徒の中の一人で。笑
時間さえあれば
何度も何度も
手を触りに来たり
なんでそうなの
なんでそのままなの
まだ治らないの
治らないんだ!かわいそ
などなど…(^_^;)
他の生徒さんの対応に追われる中、
度々絡まれ、その対応に疲弊することがあった
理由を説明しつつ
そういうことは言ってはいけないよ
言われると悲しい気持ちになるんだよ
と、伝えて
最後は、言わなくなったけど…
凹むことも何度かあった。
そんなNちゃんが今、
「良かったね!」と喜んでくれたのだ。
そして、義手を触って
「かたっ!」と言って笑う、彼女らしい素直な
リアクションに、思わず私も笑ってしまった。
彼女は、見たまま、思ったままを言ってしまって
周りを凍りつかせたり、相手を傷付けてしまうこと
もあるけど、その言葉に悪意はない。
教室で生徒間でのトラブルを何度か見てきたが
彼女のそういった発言から、相手を怒らせ、
結果「嫌い!」と言われて泣いている彼女の姿も
見てきた。
でも。私が「悲しい気持ちになる。」とストレート
に伝えてから、ピタッと言わなくなったことからも
決して意地悪な人間ではないことがわかる。
そして、人(私)の幸せも、「良かったね!」と全身
を使って表現し、喜ぶことが出来る素直で優しい子
なのだ。
これから先、Nちゃんのそんな人柄を分かって
くれる人と出会えるといいなと思った。