平常運転再開――鎌倉殿の13人(第22回) | なぁ助の勝手にレビュー☆

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とりあえず平常運転に戻って安堵。というのが、今回の率直な感想。前回のあのわちゃわちゃは一体なんだったんだろう。あれだけ素っ頓狂なサイコ感出してた大姫も、今回は政子の横で普通に座ってたよね。いや、大姫が悪いんじゃなくてね。前回の演出だけ浮いちゃった感。まあ、気を取り直して行きましょう。

 

やっぱり「天罰」で始まりましたね。っていうか、思った以上に最初の最初で「天罰」が出てきてびっくりした。そして、思ったより軽い扱いで終わりそうだびっくり 小四郎が最前線から身を引いて、子供たちの世話をすることに説得力を持たせるための仕掛けに使われてる感じで、それほど重くは扱わないっぽいな。この話題はわりとあっさりフェードアウトしていく感じなのかも、って感触でした。

 

で、今回は、あたし、隠れエイコ回だと思ってんのよ。最近、セリフ少なで風格が増してくる一方だった政子のおちゃめでかわいいところが見られてうれしかった。

 

まずは、子供の世話でてんてこまいの小四郎をどうするか、っていう話のときね。まあ、このてんてこまいシーンも、突然取ってつけた感はあったけど、そこは不問に付す。で、「助けを求めてくるまでそっとしておこう」ってことになって、政子自身が「小四郎のところに行っちゃだめですよ」ってみんなに念を押したのに、率先して行っちゃうっていうね。ってか、ああ、やっぱり、って感じ? 念を押した時点で「ああ、行っちゃうな、コイツ」って思ったよ。ただその登場の仕方が予想を上回ってた。懐かしい姿でしたねぇ。頼朝に熱烈アタックしてる頃の、いかにも坂東武者の家の子って感じの質素な装い。そして、あの頃を思わせるような軽快な振る舞い。いやー、エイコ芸達者。最初に顔を隠して現れたところも、絶妙なわざとらしさが笑いを誘った。「あら、ばれちゃった?」みたいなこと言ってたけど、ずっと顔隠したまま話をするつもりだったのかね? まあ、遅かれ早かれバレるでしょ、あれは。

 

で、その後の小四郎とのリラックスした雰囲気の会話がもうホントほっこり。自分が持っていった手土産を、私も食べちゃお、ってパクつく感じ。まだ権力には程遠かったころが懐かしく蘇ってきましたよね。ここのところ、この2人は何かと緊迫した場面にさらされてばっかりだから、なんかホッとしちゃった。小四郎も表情が和らいでてね。小栗旬の芝居もすばらしい。小四郎が姉上の装いについて「私はこちらのほうが好きです」って言って、政子も「私もこっちのが好き。だって動きやすいんですもの」ってぴょんぴょんする感じ。ああ、この姉弟。お互いに深い絆で結ばれてるんだなぁ。って。しっかり心に刻まれたよ。これ、多分これからの権力闘争の中で、大事なポイントになるんじゃないかと思う。

 

あとは、征夷大将軍のシーンのエイコもよかった。

うきうきしながら頼朝の帰りを待ってるんだけど、頼朝の姿が見えたら、いきなり居住まいを正してすましちゃってね。頼朝も頼朝で、政子に「征夷大将軍、おめでとうございます」って言われて、「あれは、武士たちを押さえつけるための名目でしかない」とかって、そっけなくってね。えー、この2人、また何かあったのかなぁ、って心配しちゃったよ。でも、ちがったね。目を合わせて「くふふふふ」って笑いだして、そこから、まあ、ぴょんぴょん飛び跳ねる勢いで2人とも大喜び。なんなの、この愉快なノリは! おちゃめすぎる。そしてその軽さが妙に似合う。

頼朝は女好きだし、源氏の頭領と北条の娘っていう、立場的に難しい関係でもあるから、何かとギクシャクする場面が多い夫婦だけど、平家を討ち滅ぼしたときとか、今回の征夷大将軍とか、本当にうれしいニュースは2人っきりで素で喜び合うように演出されてるよね。だから、この2人もコアな部分では信頼し合っているんだなぁ、ってわかるんだよね。ちゃんと地盤が固められてる感じがする。

 

まあ、とにかく、久々におちゃめなエイコがたんまり見られて満足しましたわラブラブ

 

エイコ以外の注目ポイントとしては、実衣夫婦かね。これは今回、っていうより、ここまでずっとなんだけどね。ってか、そういえばダンナは頼朝の弟だから、こっちもある意味、源氏&北條か。でも、頼朝&政子とは正反対。とにかくあらゆる場面で、場を和ませる役割を果たしてる。実衣は昔のままのちょっと浅はかで思ったことは全部言っちゃう系の素朴な娘のままだし、全成は頼朝の弟だというのを忘れそうなくらいへたれ。だいたいなんなの? 「半分しか当たらない占い」って爆  笑 しかも、当たらないことを嘆くんじゃなくて、「必ず外れるなら反対にすればいいけど……」ってぼやくとか。もう、そもそも当てる気ないでしょ? この夫婦はこれからもずっと変わらずこうであってほしいと思うわけです。

 

あとは、まあ、後白河法皇の退場ですかね。稀代の大天狗。最後に後鳥羽天皇に「楽しめ」って言ってたよね。いや、このかわいらしいお孫さまも、まあ、長じてあれこれなさいますからね。私でも知ってるもん、後鳥羽上皇。大天狗の血はしっかり引き継がれたってことでしょうか。しっかり爪痕残しての退場ですね。西田敏行さん、お疲れさまでした。楽しませてくださってありがとうございました。

 

ってか、その前の頼朝が上洛したシーンも良かったよ。2人の不気味はほほえみの中での戦いね。ゆったりとときが流れる中で腹の探り合いをしながら、お互い一歩も引かない感じ。どちらも態度は丁寧なのに、言葉上は、かなり攻撃的にやりあってたのがおもしろかった。大軍を率いて上洛した頼朝に対して、やれるものならやってみろって態度の法皇。それに対して、「めっそうもない」って答えるのかと思いきや、否定しなかったからね、頼朝は。対立する気満々。なのに、一触即発って感じにはならないのはなんでだったんだろう。うん、記憶に残る、興味深いシーンだった。

 

あとは、比企の二朗さんかな。こういう嫌味な役、ぴったりだよね。二朗さんはさ、何やっても目が笑ってないから、コメディやると怖いんだよ。なんかウソっぽくなっちゃうし。だから、こういう目が笑ってない役の方がピッタリだって。さすが三谷幸喜。で、その横に控えてるのが堀内敬子っていうのがね。個人的に大好きだから。あの、ちょっと高めの硬質の声で、思ったことをまっすぐにガンガン言うのがめちゃ似合う。猪突猛進型? のらりくらりとつかみどころのない薄ら笑いの二朗さんとぴったり。うんうん良いペア。

 

あとは、ティモンディ高岸が「やればできる」のギャグをぶっこんでて、まあ、これはお約束か、って感じかな。でも、やっぱりこういう「普通」のテンションって芝居が難しいから、苦戦してたね。今回は、高岸感がだだもれだった爆  笑

 

あと、全然関係ないけど、最後のほうで、小四郎が両手に子供抱えたのにビビった。いや、小栗旬鍛えてるね。あれは尊敬に値する。

 

今回はまあ、政治的には中休みというか、種まきというか、そういう回だったので、次回は大変なのかな。時政パパが策略に巻き込まれそうな感じだから、小四郎の出番って感じ?

早く戻ってこい、主人公!!!