亀の前にキュン死――『鎌倉殿の13人』第12・13回 | なぁ助の勝手にレビュー☆

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しばらく日曜の夜は不在で、録画できた12回と13回をまとめ見したんですがね。(今日のはまだ見られてない)

 

見ましたか? 亀の前の引き際。

男前!!!

かっこよすぎてキュン死するかと思ったわ。

 

あんなさぁ、はすっぱな感じでさぁ、誰にでも色目使うキャラで描かれてきたのにさぁ、最後の最後で好感度バク上がりでしょ?

 

「あなたの話を聞くつもりはありません」という政子に、いきなり和泉式部の歌をたたきつけちゃって。

あたしは、思わず「え?」と耳を疑ったわよ。

これまでの描き方からして、平民の亀がそもそも字を読めるとは考えられないし、ましてや和歌を暗誦? 唐突すぎて違和感ガーン と思っていたら、そうでしたか、亀は、努力の人だったんですね。必死で文筆を学んでいたと。あれ、もしかして、亀の部屋に書物がある映像か、亀が書物運んでいる映像があったような……記憶が曖昧なんだけど。ちょっと記憶に引っかかってる感じがある。あとで探してみよう。

とにかく、頼朝が亀に入れ込むのには理由があったんだ。ちゃんとふさわしい人になれるように勉強して自分磨きを続けていたんだね。

 

一方、御台所、ってちやほやされながら、亀のような努力は何もしてこなかった政子。最初は、和泉式部日記もざっと読んだ、とか、いつものように見栄をはっていたけど、亀の真っ直ぐな言葉ではっと目が覚めたんだろうね。見事に手なづけられてた爆  笑

 

「伊豆の小さな豪族の家で育った行き遅れがさぁ。急に御台所、御台所って。勘違いしてもしょうがないけど大事なのはこれから。自分が本当に鎌倉殿の妻としてふさわしいのか、よく考えなさい。足りないものがあったらそれを補う。私だって文筆を学んだのよ。あなた、御台所と呼ばれて恥ずかしくない女になんなさい。あこがれの的なんだから。坂東じゅうの女の。そんなふうに考えたことあった?」

 

いやもう、かっこよすぎるでしょ。ちゃんと政子を認めたうえでの的確なアドバイス。こんなこと言わなくたって良かったんだよ? 家まで焼き払ってきた相手だよ。「地獄へ落ちろ」って恨んだっていいぐらいなのに。なんで貴重なアドバイスしてあげてんの? 頼朝のためを思ったのか、政子のためを思ったのか、それはわからないけれど、もう、男前すぎる。「姉御、どこまでもついていきます!」って感じだよね。そして、あっさり身を引いた上で、きっちり礼を尽くして「では、よろしくお頼み申します」って挨拶。完全に亀のほうが器量が上。この高低差のある演技。マジになったときの迫力。これはやっぱり演技力のある女優さんだからできるんだよね。いやー、江口のりこの目ヂカラ。めっちゃかっこよかった。

 

御台所になった政子は、周りにご機嫌とりは増えたかもしれないけど、親身になって諫言してくれる人はいなくなっていただろうから、ほんとに刺さる言葉だったはず。そして、そのショックを正直に受け止めて、「差し当たって何を読めばいいでしょうか」と問うたところが、また大物よね。

 

器の大きい2人の女のいいシーンでしたわ。

 

一方で、宮沢りくの、「迫力ある小物感」も良かった。宮沢りえは、やっぱりオーラがあるねぇ。舞台で鍛えられてるんだよね、きっと。野田秀樹がイチオシする大女優ですから。あんな情けない役なのに、都人の気品が失われないってなんなの? あんな汚れてるのに迫力あるのは、もう演技の域を超えてる。ちょっとした女優さんだったら本当にみすぼらしくなっちゃうよ? そうならないのが、もうホント大女優の証!!! 少し前に野田MAPの舞台で拝見しましたけどね、ナマ宮沢りえ、惚れ惚れですよラブ

 

ちなみに、あたしは芝居好きで、芝居びいきなところがあるから、特に舞台上で映える女優さんは大好き。だから、偶然小池栄子の舞台を見たときに、びっくりしたのよ。舞台の小池栄子、めっちゃいいの。センスもあるんだろうけど、努力家でもあるんでしょうね。だって、スタートはイエローキャブのグラビアアイドルだよ? 巨乳がウリの。今じゃ、堂々たる女優さんだよね。そのときの舞台がほんとよかったので、すごく気に入っちゃって、愛を込めて「エイコ」って呼んでる爆  笑 機会があったらぜひ彼女の舞台を見てほしいなぁ、と思います。

 

さて、脱線したけど、男どももなかなかおもしろかったね。

 

まあ、何と言っても、合法的ストーカーの小四郎が報われたのがよかった。八重さんに、おかえりなさいって、言ってもらえて。もらい泣きしたわ。小栗旬、若いときはあんまり好きじゃなかったけど、どんどんお芝居がうまくなってるよね。大河の主人公なのに、今回は主人公らしくない主人公として描かれていて、ちょっと間違ったら印象薄くなってしまうところなんだけど、出すぎず、引きすぎず、周りをうまく活かしながらいい感じでお芝居してる。山本義村といいコンビ。設定的に小四郎はおちゃらけをしにくいから、小芝居の部分は山本耕史が担当、って感じかな。

あと、なぜか小四郎がしょっちゅう上総介のところに行ってるのも何かの伏線かな。あいかわらず佐藤浩市はお笑い担当だよね。頼家のめのとになれなかったときに、「めのともオレ、やるよ?」とか、とぼけた顔で言っちゃう。いいよねぇ。三谷幸喜が書く佐藤浩市の役はこの路線で一貫してる。でも、そのおとぼけの陰で、都の人間になめられないように、地道に手習いしてたりしてね、努力家の一面もちら見せしている。もしかすると、そのあたり、後で回収されるのかもなぁ、とか思って注目してる。

 

そういえば、伊東祐親の最後のシーンは11回だったんだよね。録画しそびれて見られなかったえーんえーんえーん 浅野和之さん、三谷作品の常連さんですけど、実は夢の遊眠社のときから知ってるから、なんかテレビで見ると勝手に親戚のおばちゃんっぽい気分になる。「がんばれー」って。しかも、なんか生活圏が同じみたいで、たまに見るから余計に親近感爆  笑 今回の伊東祐親は、すごく迫力あってよかったよねー。浅野さん、年齢を重ねるごとに渋みを増しているなぁ、と。いぶし銀? これからも注目していきますよ目目飛び出すハート

 

逆に登場したのは木曽義仲。木曽義仲が青木崇高って聞いて、これはもうイメージ通りで、ははーんって、思ったんだけど、登場回は意表をつく知性派ぶりでびっくり。ビジュアルはクマなのに。まさか、あのまま紳士で通すわけではあるまいね? そして、あの父からなぜあの息子!!! ちょっとしたホラーだガーン