娘が、紙のお金になるのはどんな人なの?

私もなりたいなぁ

と、たずねてきた。


うーーーん、日本では、日本のために色々頑張った人が

なれるんだけど、とっても特別なんだ。

と苦し紛れに答えた。


そうしたら、

じゃあ、サトシはなれるよ!!サトシは地球を救ったもん!!

ピカチュウと地球を救ったんだよ!!

サトシは次の紙のお金になれるかもしれない!!!

という。


んーーー、

多分、アンパンマンとかも多分そうだねぇ、

地球を救ってるよね、

もしかしたら宇宙も救ってるかもしれないね

うーーーーーん・・・うん!!いいかも!!!


ってことにしておいた。


トロントのチャイナタウンは割りと広い。

普通に英語が話せない人もいるし、ここはトロント

なんだろうか?と思ったりもする。


チャイナタウンの一番か二番目に大きなスーパーに入った。


お客さん割といっぱい。

その中で、食品の品だしのカートをひいた男の人が

後ろから来る。


お客さんのおかげで、通路を通れないごとに

チっと舌打ちをしてお客さんを避けさせ、どんどん進んでいく。

カートを押しているおばあちゃんに、ちょっとどけよ!

というニュアンスで怒鳴る。あからさまに邪魔がっている。


ひどいなぁと思いつつ、別のところにいる店員。

どうやら商品のところでお客さんともめている。

こなくていいから出て行け!と怒っている。


豆腐と油あげを買おうと思ったら、ところどころ腐っている。

もう、あからさまに腐っちゃってるものだから、

綺麗なものもなんとなく古そうで買うのをやめた。


レジの女の人は汚い軍手をはいていて、

お客さんが持ってるものでも、ガシっと奪い取ってレジをする。

態度ももちろん悪い。


あらあららら~~~~なことばかり。

日本なら、きっとすぐクビになるんだろなぁ。

だけどもここは日本じゃない。

これにあわせるしかないのだ。

いちいち目くじらをたてていたら、シワが増えて自分に

降りかかってくる。


こんなところばっかりじゃないと思うけどっ。

日本の接客が格段によいのかもしれない。


だけどもチャイナタウンは生のお魚や貝が売ってるから

貴重なのだ。


あと、パンも好き。

クリームパンも売ってるしほぼ100円か、それ以下で

買えて、美味しい。


横浜のチャイナタウンとは全然違う、ちょっと血の気の多い

トロントのチャイナタウン、慣れればなかなかおもしろい。







私の住むアパートは貧しい層の大家族の人が沢山と、

あとは恋人同士や1人暮らしの人が多い。


とても古くてゴキブリやネズミも出たりする。



だけど、ダウンタウンの真ん中にあって

夜景がとても、とても綺麗にみえる。



トロントのゴキブリは飛ばないし、茶色いので

さほど怖くはない。

私にしてみればカブトムシやクワガタと、

その恐ろしさは変わらない。


ネズミが出るってすごい。

小公女の世界だ。

自らを小公女だと思えばいいのだ。なんてことはない。


ネズミが本当に「チュウ」という事をはじめて知った。



私は今 日本じゃ絶対味わえない生活をしている。

トロントにいながらにして、

チャイナタウンやコリアンタウン、ジャマイカ、ギリシャ

ウクライナ、アイルランド・・・沢山の国に

ちょっと足をつっこんだ気になる。


世界各地の食べ物はおいしいものあり、

うけつけないものあり、様々で楽しい。



今日もどこかから、どこかの国の夕飯の支度の匂いがする。


どこか懐かしいような、全然かいだこともないような、

不思議な匂いなのである。