商品市場が下がると、なぜ株もさがるのか?
商品市場が下がると、なぜ株もさがるのか?
ども、投資スクールプロフィットラボラトリーの伊東です。
ここのところ、外国の株式相場は商品先物市場の動向に左右されることが多
いくなっています。
商品先物市場というのは、原油、穀物、金、銀などの先物を扱っている市場
です。アメリカには、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)という、世界
最大規模の取引所があり、ここで取引された価格をもとに原油、穀物、金、
銀などの価格が決まると、おおざっぱに思ってもらえばよいです。
今回は、尋常ではなく値を上げていた銀の値段が一気に下がったことから、
原油などのその他の商品先物も売られて、株式も軟調な展開となりました。
なぜこういうことがおきるのか?
実は、商品先物市場での取引のほとんどは、実際にその商品(例えば銀にし
ましょうか)で商売するために買ったり売ったりしている人の売買ではなく、
ヘッジファンドと呼ばれる、大口の投機家の売買です。
つまり、彼らは実際に銀が欲しいわけじゃないんだけれど、銀の値動きによ
って利益を出すことを命がけで行っているのです。
実物ではなくて銀を買う権利を売買しているのです。
銀価格が上がると思えばその権利を買い、下がると思えばその権利売るので
す。
一般的に投機と呼ばれる投資方法です。
このところ米国での大規模な金融緩和によってお金が借りやすくなっていた
ので、ヘッジファンドはお金を大量に借りて、そのお金で銀などの商品を買
っていました。
もちろん、このお金は商品だけではなく、資源国の通貨、株式にも大量に流
れこんでいたのです。
(まだ流れこんでいるのですと言うほうが正確でしょうね。)
ここで、大事なことは、大量に商品や株式を買い込んだヘッジファンドの目的は、
高値で売り抜けることだということです。
決して、金、銀、原油などを商売に使おうと思っている訳ではありません
から、どこかで必ず利益を確定する為に売りを出してきます。
みなさんも最近ガソリンが高いなぁと感じていませんか?
このガソリン高(≒原油高)は、こういうヘッジファンドの投機的な買いで
で起こっているのです。
このように、実際の生活に直結するものが、無尽蔵に値段が上がっていくと
生活が成り立たなくなってしまいます。
そこで、とうとう、アメリカの当局が乗り出しました。
銀の先物取引の証拠金を一気に引き上げたのです。
先物取引というのは証拠金という制度が取られていて、本格的に説明すると
長くなるので、すごぉぉく簡単に説明すると、100円の先物を買うのに、
10円あればいいよとか、実際の金額がそのまま必要な訳ではありません。
実際に現物を買う人がほとんどいないからです。
現物が必要な場合には、差額を支払うことになります。
今回銀の証拠金がどの程度引き上げられたかというと、2週間の間に84%ほど
引き上げられたのです。
これを例えると、いままで100円の資金で売買できたのに、
184円ないと売買できなくなったってことです。
ヘッジファンドも資金が無限にある訳ではありませんから、この証拠金引き
上げによって、もうこれ以上買えない。
じゃあ、いままで買ってあったものを売って利益を確定させようという動き
になったのです。
その為に、一気に売りがでて、銀相場は急落。
もちろん、これで高い値段で買っていたヘッジファンドは大きな損をすると
ころもでてきました。
そうすると、じゃぁ利益のでている株や、その他の商品を売って補填しよう
という動きや、他の物も下がったらこれ以上損してしまう、売らなきぁ!!
ってことになります。
売る人が増えて値段がどんどん下がっていくので、さらに慌てて売る人がで
てくる。これが世界的に連鎖的に波及する訳です。
まぁ、こんな流れで、商品市場の影響で、世界的に株価が軟調展開となった
訳です。
ただ、今回は、ドル売り資源国通貨買い、商品買い、株買いというヘッジフ
ァンドの動きでしたが、必ずしもこうであるとは限りません。
その時の世界的な経済状態の動きで微妙なバランスとなる相場の世界です。

ども、投資スクールプロフィットラボラトリーの伊東です。
ここのところ、外国の株式相場は商品先物市場の動向に左右されることが多
いくなっています。
商品先物市場というのは、原油、穀物、金、銀などの先物を扱っている市場
です。アメリカには、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)という、世界
最大規模の取引所があり、ここで取引された価格をもとに原油、穀物、金、
銀などの価格が決まると、おおざっぱに思ってもらえばよいです。
今回は、尋常ではなく値を上げていた銀の値段が一気に下がったことから、
原油などのその他の商品先物も売られて、株式も軟調な展開となりました。
なぜこういうことがおきるのか?
実は、商品先物市場での取引のほとんどは、実際にその商品(例えば銀にし
ましょうか)で商売するために買ったり売ったりしている人の売買ではなく、
ヘッジファンドと呼ばれる、大口の投機家の売買です。
つまり、彼らは実際に銀が欲しいわけじゃないんだけれど、銀の値動きによ
って利益を出すことを命がけで行っているのです。
実物ではなくて銀を買う権利を売買しているのです。
銀価格が上がると思えばその権利を買い、下がると思えばその権利売るので
す。
一般的に投機と呼ばれる投資方法です。
このところ米国での大規模な金融緩和によってお金が借りやすくなっていた
ので、ヘッジファンドはお金を大量に借りて、そのお金で銀などの商品を買
っていました。
もちろん、このお金は商品だけではなく、資源国の通貨、株式にも大量に流
れこんでいたのです。
(まだ流れこんでいるのですと言うほうが正確でしょうね。)
ここで、大事なことは、大量に商品や株式を買い込んだヘッジファンドの目的は、
高値で売り抜けることだということです。
決して、金、銀、原油などを商売に使おうと思っている訳ではありません
から、どこかで必ず利益を確定する為に売りを出してきます。
みなさんも最近ガソリンが高いなぁと感じていませんか?
このガソリン高(≒原油高)は、こういうヘッジファンドの投機的な買いで
で起こっているのです。
このように、実際の生活に直結するものが、無尽蔵に値段が上がっていくと
生活が成り立たなくなってしまいます。
そこで、とうとう、アメリカの当局が乗り出しました。
銀の先物取引の証拠金を一気に引き上げたのです。
先物取引というのは証拠金という制度が取られていて、本格的に説明すると
長くなるので、すごぉぉく簡単に説明すると、100円の先物を買うのに、
10円あればいいよとか、実際の金額がそのまま必要な訳ではありません。
実際に現物を買う人がほとんどいないからです。
現物が必要な場合には、差額を支払うことになります。
今回銀の証拠金がどの程度引き上げられたかというと、2週間の間に84%ほど
引き上げられたのです。
これを例えると、いままで100円の資金で売買できたのに、
184円ないと売買できなくなったってことです。
ヘッジファンドも資金が無限にある訳ではありませんから、この証拠金引き
上げによって、もうこれ以上買えない。
じゃあ、いままで買ってあったものを売って利益を確定させようという動き
になったのです。
その為に、一気に売りがでて、銀相場は急落。
もちろん、これで高い値段で買っていたヘッジファンドは大きな損をすると
ころもでてきました。
そうすると、じゃぁ利益のでている株や、その他の商品を売って補填しよう
という動きや、他の物も下がったらこれ以上損してしまう、売らなきぁ!!
ってことになります。
売る人が増えて値段がどんどん下がっていくので、さらに慌てて売る人がで
てくる。これが世界的に連鎖的に波及する訳です。
まぁ、こんな流れで、商品市場の影響で、世界的に株価が軟調展開となった
訳です。
ただ、今回は、ドル売り資源国通貨買い、商品買い、株買いというヘッジフ
ァンドの動きでしたが、必ずしもこうであるとは限りません。
その時の世界的な経済状態の動きで微妙なバランスとなる相場の世界です。