関内、元町。
『アド街ック天国』、『有吉くんの正直さんぽ』など、最近、関内・元町
エリアを紹介する番組が続いて、懐かしい思いで観た。
20代に数年間、横浜市中区に住んでいた。
休みの日には、よく周辺を散策した。
長く住む町田とは、まったく趣を異にする刺激的な街だった。
ジャズのライブハウスに行き、生演奏の面白さを知った。
ソニー・ロリンズ、ズート・シムズ、ハービー・マン、MJQ、小野リサ、
ステファン・グラッペリ、アール・クルー、トゥーツ・シールマンズ、ハ
ンク・ジョーンズ、アート・ペッパー、………を知った。
アメリカ人ばかりの本牧のバー、円もかろうじて使える外国人のレ
ストランで、アメリカの文化に少し触れた。
港の夜景の美しさを知った。
除夜の鐘ではなく、港から聞こえる汽笛で年明けを知った。
元町で、焼きたてのパンを買う楽しさや、男のおしゃれを知った。
関内・山手で、歴史的建造物をたくさん見た。
安い給料の中、お金を貯めては、格式あるフレンチレストランで、
ドレスコードをしっかり守って食事をした。
関内駅前のディスコで、黒人のリズムに圧倒された。
大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)の熱烈なファンのおじさん
と友達になった(笑)。
寿町、松影町の存在を知り、貧富の激しさを知った。
当時の仕事柄、横浜、横須賀、横田、厚木、座間、東神奈川の米
軍基地に毎週通い、アメリカのアイスクリームの甘さと、ハンバー
ガーの大きさにあきれた。
異文化を、事も無げにひょいと受け入れる、国際都市の進取の空
気を知った。
番組を観ていて、歴史のある街は、時代による変化はあっても、変
わらないところは変わらないのだと実感した。
振り返れば、あれが私の青春時代だったのだろう。
先週の、読書女子の作品(笑)。
いくらでも出てくる。
この発想は大変なものだ。
「キメラ」という言葉を使うあたり、深い問題提起すら感じる。