祖母は確か90歳くらい。
「あんたは誰の子供だったっけ?」
「私の同級生がいるんだよ。名前は○○」
「○○さん。Pさんのおばあさんですよね?僕、学生時代の友達なんです」
「○○先生は結婚してるからね!」
「Pちゃんがお友達と旅行に行ってる、と言ったら"僕誘われてませんねぇ"って言ってたわよ。」
もうだいぶボケて来てるので
家族のパズルが埋められないしこともしばしば。

孫、曾孫の組合せはもちろんですが
息子夫婦とその子供(孫)の組み合わせも危うい。
なので曾孫なんて何がなんだか。
が。
ひとつだけしっかり覚えていること。
Pちゃんは
一人。
そこだけは、ぶれません

こんな歳まで独身なんて、祖母の時代には信じられないようで
おばあちゃんは私が独身なことを、自分なりに正当化しようと思ったのか
ここ15年で
壮大な妄想劇場を作りだしたのです。
きっかけは15年前。
祖母が入院していた病院に
学生時代の友達
が働いていたこと。

当時も久々に誰かの声かけでその同級生に数年振りに会い
その後、あっという間にまた会わなくなったけど
勤務先の病院と、結婚予定があることだけは聞いてました。
その後、おばあちゃんに

と伝えました。
その頃、まだ75歳くらいなので、まだそんなにボケてはいませんでした。
同級生は祖母の担当ではなかったのですが
たまたま担当してくれた日があったみたいで

と言ってくれたようで、祖母も後日、楽しそうに話してくれました。
当時、色々面倒なので

と伝えておきました。
※この時代の人は独身がいれば全員結婚させようとするから(笑)
その後、その同級生とは話してないので、この一度きりなのか
そのあともあったのかわからないのですが

と言われたことがあり、彼なりのリップサービス(冗談)かと思って、笑って聞いてました。
この旅行の話が、ほんとにあったかどうかは今となっては定かではありません

しかし、これは
おばあちゃんの壮大な妄想劇場の序章に過ぎなかったのです
