高校生の時、本当に可愛くてラブラブ、魅力的な娘(こ)がいた。

 

 僕よりも、一つ下の娘(こ)だった。

 

 もともとは、僕の友人が、その娘(こ)のことを可愛いと言い、

 

 僕は、その仲介で、その娘(こ)に会った。

 

 

 最初会った時、僕はその娘(こ)のことを、特に意識はしていなかった。

 

 その時、意識しても仕方のない理由が僕にはあった。

 

 ( その理由については、どんなに酔っていても、

       こんな公の場で、そのことを語ることは絶対にしない ニヤリ )

 

 

 でも、友人の仲介でその娘(こ)に何度か会っている間に、僕は完全に

 

 その娘(こ)に心を奪われてしまった。

 

 奪われてはダメなはずだったのに…… ラブラブニヤリ

 

 

 友人の仲介をしている時は、その娘(こ)と話すことはなんでもなかった。

 

 自分の、彼女でもないし、特に意識する必要はなかった。

 

 

 その娘(こ)の所属していたブラスバンド部で、その娘(こ)が担当して

 

 いたクラリネットを見せてもらった時、「これ、吹かせて」と、定番の

 

 ギャグを言うのも平気だった。

 

 

 友人と付き合うことを拒み続けるその娘(こ)を、追いかけまわし、

 

 嫌がられながらも、その娘(こ)に付きまとうことも平気だった。

 

 

 ある日、その娘(こ)が、その娘(こ)の友達と帰っていた橋のたもとで

 

 その娘(こ)を呼び止めた時も『またコイツか……!?』という顔をされな

 

 がら、しつこく「あいつとつき合ってやれよ」と言うのも平気だった。

 

 

 その時は、自分の友人とその娘(こ)をつき合わせることが、自分の使命

 

 だと思っていたからだが……実のところは、もうすでに違っていた ハートラブラブ

 

 

 その時、その娘(こ)が、一緒にいた自分の友達に気を使い、

 

 「(二人に)アイス買って」とせがんできた。

 

 暑い日だった。

 

 僕に、なんの躊躇もなく、そう言ってねだる彼女が、とても可愛く思えたラブラブ

 

 

 僕が「買ってくるから、その代わり、あいつと付き合えよ」と言うと

 

 「じゃあ、いらない」と言った。

 

 

 その彼女の返答が、嬉しかった。

 

 『アイスをおごらなくてもよくなった』ということもあったかもしれないが、

 

 なぜだかそれ以上に嬉しかった。

 

 

 その後も、何度か、その娘(こ)に「あいつと付き合え」と迫ったが、

 

 その娘(こ)の返事は、やはりずっと「NO バツレッド」だった

 

 

 僕は、友人の『恋のキューピット』役を演じながら、その言葉を喜び、

 

 友人には、「彼女はお前と付き合う気ないからあきらめろ」

 

 と言って、「次は俺が告白する」と言った。してはいけない決断だったグラサンハート

 

 

 そして、夏祭りの夜、彼女の下宿していた家のベランダに彼女を呼び出し

 

 「俺も、本当はお前のことが好きだったんだ」と告白をした。

 

 「恋人として付き合って欲しい」と……

 

 

 その時は、結構、その娘(こ)と親しくなっていたつもりだったが、

 

 今から思えば、高々1ヶ月程度、友人の恋のキューピット役で、嫌がられ

 

 ながら、厚かましく付きまとっていた男と、いきなり『恋人』なんていう

 

 のは、無理に決まっていた。

 

 

 案の定、その娘(こ)の答えも「友達としてなら……」というものだった。

 

 

 実のところ、僕はその頃、『友達』と『恋人』の違いも、ろくに認識はして

 

 いなかった。

 

 『友達』なら、友達だから、ただ単に、話をするだけの関係で、『恋人』

 

 なら、話をするだけでなく、『お互いの手を繋げるのかな ビックリマークはてなマーク

 

 程度で、まさか、それ以上 チューチュー愛 を高校生の分際でできるとは

 

 考えてもいなかった……だったんだよ 笑

 

 

 ただ、『友達』という女子の返事は、『体のいい断り文句』だと思っていた


 僕は、「友達じゃなく、恋人として」と必死に食い下がった。

 

 

 その時は、お祭りの夜だったので、その娘(こ)と同じ部活の仲間が彼女の

 

 下宿部屋に来ており、実際、僕はそいつらの好奇の目にさらされる中での

 

 『恥の10乗』くらいの告白だった。

 

 

 彼女はその子らに気を使い「友達が待ってるから」と言って、なんとしても

 

 『恋人OKドキドキ』の答えを受けたいと食い下がる僕を一人ベランダに残し、

 

 さっさと部屋に戻ってしまった。

 

 

 一人ベランダに残された僕は、完全に彼女に振られた気分だった。

 

 

 その上、その翌日から、その娘(こ)は、夏休みで実家に戻ってしまい、

 

 彼女に会いたくても会えなくなった。

 

 

 さらに、彼女に『好きだ』と告白したことで、それまでとは違い、その娘(こ)

 

 を急激に意識し始め、こっ恥ずかしくって、会いにも行けなくなった。

 

 

 結局、彼女とはそれっきりになった ショボーンえーんハートブレイク

 

 

 やはり、だった。

( とは言えない ”のっぴきならない” 事情もあったが…… アセアセ )

 

 

 

 

 今なら、どんな事情があろうとも有無を言わさず

押し倒してるのに…… 照れチューニヤリドクロドクロドクロ

 

 ( アップ 女性の皆様、ウソですよ 滝汗タラーアセアセ )

 

 

 

 

 ……って、すっかりを失くした大人に成長した

情けのないジジイです チーンチーンチーン

 

 

 

 

 

 

ご清聴ありがとうございました