農家って儲かンの?④

前回のつづき。
今回が最後です。
農家1戸あたりの農家総所得は466万円ということでした。
この農家総所得(466万円)という言葉を聞いて、農作物を生産して儲けたお金と誤解されがちですがそうではありません。
野菜やコメなどを生産して得た所得は1戸当たり122万円です。
残り344万円は何か?
いわゆる営業外収益(本業以外の収益)とも言えますが…
1、会社からの給料
普段は会社勤めや公務員という方が多いですから、その給料です。
2、年金
農業の6割以上は65歳以上です。
ここが会社員と大きく違う点。
3、不動産収入
都市農業では特にこの金額が大きい。マンションやファミレス、コンビニなどの家賃。電線の線下補償などもありますね。
4、補助金
コメ農家には戸別所得制度というのがあり、1000平米当たり1万5千円が支給されます。
などなど。
農業だけでは儲からないのでほかの収入でカバーしていることがわかります。
コメに至っては年間47.5万円とだいぶ低い数字です。
(当然平均値ですから、専業でバリバリ稼いでる方も少数ですがいます)
「まあ、トータルでみれば結局人並みに稼げてるからいいんじゃないの?」
という意見もあると思いますが、ネズミ講まがいとも揶揄される年金制度はいつまで続くかわかりません。
また、採算度外視でもいいという農家が発生しますので、新規就農するのが難しい業界となっています。
テレビでは今回農家の総所得が増加したのは理由、4の補助金の制度が始まったためと報道されていました。
当然それも一部あると思いますが、コメ農家というのは農業の中の2割だけですから、
全ての農家が補助金を受けていると思われたらそれは誤解です。
また、猛暑の影響で価格が高騰したためということでしたが、その分収穫量も減っているわけですし、とってつけたような理由です。
(農家というのは豊作になるように努力しているのに、凶作になると所得が増えるとは何とも不思議な話ですね。)
今回は増加と言っても、平成6年の909万円から比べると約半額ですし、誤差の範囲と言えるかもしれません。
話を最初にもどしましょう、農業って儲かるのか?
・現在は農業だけでは儲からない。
・ほかの収益で補って一般的な方と変らない所得となっている。
話がややこしくなってしまい申し訳ないのですが、そう、農家って複雑でややこしいんです。
どうしても「農家」って十把一絡げにしてしまうわけですが、
例えばコメ、畑作、野菜、果樹、花き、酪農…
業種によっても全く環境が違います。
池上彰が100人いても説明しきれないと表現された方もいました。
難しいことかもしれませんが少しずつ御理解していただけたらと思う次第です。
以上、長々と失礼しました。
まとめはこちらに→http://ameblo.jp/ozf/entry-11179988013.html
参考
営農型別農業所得
水田作 前年比37.3%増 47万5000円
酪農 6.3%減 720万円
畑作 0.1%減 216万5000円
耕種部門
露地野菜作 10.1%増 194万7000円
施設野菜作 15.3%増 440万5000円
果樹作 19.1%増 172万3000円
露地花き作 15.6%増 240万3000円
施設花き作 40.8%増 390万7000円
畜産部門
繁殖牛 30.7%増 126万9000円
肥育牛 144.3%増 391万2000円
養豚 66.1%増 657万9000円
採卵養鶏 14.6%増 400万6000円
ブロイラー 2.5%増 562万8000円