農家と市場
市場。”しじょう”とも”いちば”ともいう。(今回はしじょうの話かな。)
かつて「尾崎農園」はほとんどが市場出荷だった。
僕は就農してから10年、主に直売に力を注いできた。
現在尾崎ファームの市場出荷は人参のみ。
売上高の1割程度でしかない。
なので市場のことは正直、知らないことが多い。
(もちろんまわりの農家では市場主体の人もまだまだいる。)
市場の制度ってよくできてる。
市場は尾崎ファームの人参に例えると、一回に1500kgとか出荷しても買い取ってくれる。
直売ではどう頑張っても1日200袋、100kgが限界。売れ残りのリスクもある。
生産性とか、効率とか考えると市場経由の方が優れている。
しかし、市場業界はちょっと落ち込んできている。
ちょっと古い資料だけど↓
http://vegenews.net/archives/51262816.html
一方、直売所は増えている。
全国18000か所以上。
セブンイレブンの数より多い。
なぜだろう?
僕の私見では一番の理由は市場の値段が安すぎるから。
市場では原価割れの値段が簡単にでる。
値段が自分で決められないというのは大きい。
努力が足りない。と言う人もいるけど、それはどうだろう?
例えば、世界のほかの市場をみると、今、原油価格、食料価格が高騰している。
これは新興国需要の伸びや投機マネーが原因と言われ、個人の努力だけではどう
しようもない部分がある。
株式市場に例えると、インサイダーや風説の流布、見せ玉や空売り規制など、
多くの取り締まりをもって熟成されているが、青果市場はそこまでの規制はないので、
やったもの勝ち、つまり”正直者がバカを見る”感もある。
もちろん努力は大事だけど、じゃあいい品質の野菜を作れば評価されるかといったら
そんなに単純じゃない。
めちゃめちゃ努力できる人はいいけど、多少の努力や、努力のベクトルの角度が違うだけで
うまくいかなかったりする。
ほかの要因が大き過ぎるのだ。
では努力の向ける方向を変えよう。
そこで考えるのが市場を通さないやり方。
こうやって農家は市場を通さない契約栽培や、直売所、通販などに
力を注ぐ人が増えてきたんじゃないかな。
市場を否定する気はない。
直売やってると、ホントに効率悪いなって思うことあるし。
仲卸さんとか市場場関係者の苦悩や努力もソーシャルメディアによって伝わってきている。
野菜相場が安定するようになれば市場の重要性もまた再認識されるんじゃないかな。
うちも大根が1本150円で売れる日が戻ってくれば、また大根の市場出荷始めるだろう。
市場と直売、お互い潰し合うんじゃなくて、競い合ってよりよい農業改革ができればと願う。