明日はショパンの誕生日。

最近ドイツものばかり弾いているので、ショパンでも弾きたいところですが、限られた練習時間でなかなか手を付けられず。

 

2023年のリサイタルのバラード第3番を縦動画で編集してみました。

1番や4番に比べると、演奏会で取り上げられる頻度が少なめな気がしますが、個人的にはこの程よいショパン感がたまらなく好きです。

 

 

 

 

 

 

尾澤瑞樹ピアノリサイタル2025~ドイツ音楽の夕べ~

 

2025年3月19日(水)19時開演

海老名市文化会館小ホール

☆小中学生は500円でご観覧いただけます☆

↓チケットぴあ販売ページ

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2503570

 

あと3週間・・・

去年はソロリサイタルができなかったので、春先にずれました。

3月19日(水)の夜7時から、いつもの海老名市文化会館小ホールでリサイタルです。

 

昭和感漂う『ドイツ音楽の夕べ』なるサブタイトル。

昭和100年を狙ったわけではなく、今回のプログラムを表す言葉を考えたら、やっぱりこれはドイツ音楽の美味しいあたりを並べているような気がしたもので。

(いや、バッハやハイドンがいないし、メンデルスゾーンだって登場してほしいところですが)

 

リサイタルを始めたころは、ブラームスを人前で弾く日が来るとは思っておらず、今回のチャレンジはまさにこの曲です。

音符の数が多いし、幅も広いし、やたら跳躍するわりに、そんなに難しいことをやっているようには聞こえてこないのがブラームスのちょっとイヤらしいところで(笑)、「コスパが悪い」なんて現代社会では言われてしまいそうな・・・

 

いやいや、そもそも芸術にコスパなんて言葉は似合わないし、すごいことやってます的なアピールをしたくて演奏するわけではありませんからね。

作品番号は1。若いころの作品ですが、シューマンが驚愕したエピソードで有名な名作です。

 

そう、ブラームスを弾いていると、芸術っていうものは「何か」を美しさの中に映し出す魔法みたいなものなんだなぁとつくづく実感させられます。

日常の中では、悲しかったり苦しかったりすることはどうしてもネガティブな要素になるし、楽しいとか明るいっていうものも、どこか宙に浮いてしまうような感覚に陥ることもあります。

 

でも、それを音楽の世界で描こうとすると、どこか抽象的な要素を含んで、聞き手の印象の中で多彩に変化します。

ブラームスの音楽はものすごく緻密に書いていたことで有名ですが、では精密かと問われると、案外そうでもない。

聞き手の印象に余白を持たせられるように、もっと言えば演奏者自身の感性にゆだねる部分があって、そこかしこにうれしい悩ませポイントがあるわけです。

(だったらもう少し弾きやすく書いてよって尾澤2号が言っていますが)

 

そんな作品を悩ましく練習し続けています。がんばります。

 

ピアノを買う。

そう決めるのは、憧れ、夢、必要性、いろいろな想いが絡まって、楽器選びがスタートするのだと思います。


生徒さんがシゲルカワイの購入(新品)を決意されました。


※画像はシゲルカワイサイトから拝借

決意したのは去年の年末。
大人のお若い生徒さん。お身体の不調などもあって、人生山あり谷ありで過ごされてきた方ですが、振り返ってみると『ピアノを弾く』というその時間に、エネルギーをもらってきたような気がすると、数年前に私のところを訪ねてくださり、レッスンをはじめられた方です。

そこから、一生ピアノを弾いていたい!という想いが徐々に高まり、去年は自ら様々なお店を回られていたとのこと。
ヤマハもカワイもベーゼンもベヒも弾いてみて、自分が最も落ち着くのがシゲルカワイだったとのことです。

表参道店での選定に私も立ち会わせていただき、シゲルカワイを楽しませていただきました。
ピアノの価格は年々高騰していて、大きな決断を必要とする金額ではありますが、これだけの楽器をこの価格で提供できるのは、改めてすごいことだと感じました。
生徒さんが選んだのは3サイズで、巷でも人気のようですが、個人的には2サイズもすごく良いと感じました。特に部屋に置くのならば、このまとまりの良さと素直なレスポンスは、練習をしていて楽しい時間が過ごせそう。

そんな選定を経て、先日無事に納入。
その日から、生徒さんの日常が大きく変わったようです。ふとした時に自然とピアノの前に座って、練習とも思わずにピアノを弾いている時間が幸せで仕方がないとおっしゃっています。

どこのどのピアノがすごくて、どれが最高峰です…なんていうのは語るだけ虚しく、自分の感性に正直に応えてくれる楽器が、その方にとって最高の楽器なんだと、改めて思う次第です。