小澤千絵子の視点

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小澤千絵子Official Blog

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かなりお久しぶりの投稿となりました。


最近は自分の基礎固めのための学びをしっかりしていきたいという気持ちがかなり強くて様々な学びを深めているところですが、今日はその中の1つで最近通っている、シュタイナーの「音楽の本質と人間の音体験」の講座でした。


少人数で、本当に、音楽での秘儀参入を学んでいるかのようなこの講座。


今日のフォーカスはピタゴラス音律の広い長2度の体験と、それを3つ積み重ねる事での三全音の体験。それから、自然倍音列の体験でした。


長2度に、こんなに力があるなんて…!ひとつひとつ、丁寧に体験していく事ですごく実感できた。動き始める感じ、生き生きとした感じの他に、愛情とか思いやりを感じる長2度。このような長2度の質は、やはりピタゴラス音律だからこそ強く感じられるものだそう。


でもそれ以上に今日私が1番感動したのは、杢野先生の言葉「たとえ平均率にチューニングされたピアノやライアーであっても、ピタゴラス音律で感じたような音程の質をわかっていて、そのような質を鳴らそうと思って演奏されたものは、そのように聞かせる事ができる」のだという話。


相応しい音律とは何か、であれこれ悩んでいた私には、目から鱗の観点だった!!!


実際にその後、杢野先生が演奏したライアーで増4度と減5度を全く違う音として見事に弾き分けられていて(実際には同じ弦で、音律は平均率)、私たちはその演奏に対して、相応しい動きを当てはめるのに、それぞれに全く違う動きを当てはめていた。つまり、増4度は増4度に聴こえ、減5度は減5度に聴こえたのだ。この2つが、こんなにも異なるフィーリングを持った響きだったとは!


そして、自然倍音列をピアノで4オクターブまで弾いてくれた時の、音のひとつひとつの美しさといったら…!私は先入観で「倍音列の演奏はピッチが違いすぎてピアノで鳴らしたのでは意味がない、机上の空論だ」とまで思っていた…。そんな私が恥ずかしくなった。ひとつの音の中に、倍音として、これだけの美しい音が含まれているなんて…!改めて、邦楽の「一音成仏」という言葉を思い出した。


杢野先生は、もう15年以上前から知っている先生で、本当にどこからどうみても、まっすぐな生き方しか感じさせない妖精のような人。人生の、憧れの先輩の一人だ。また10月11月と、続きの講座があるので楽しみです♪