誹謗中傷について

 

以下、長文になります。

お時間のある時にお読みください。

 

女子プロレスラーの木村花さんが亡くなりました。

ネットの誹謗中傷が原因と思われる節があります。

これについて、実際にネット上で誹謗中傷を受けどん底を味わった小澤が、その怖さを知ってもらうためにこの文章を書きます。

 

出る杭は打たれる

火のないところに煙は立たぬ

 

という言葉もある通り、私にも批判されるべき部分はありました。

しかし正当な批判ではなく、匿名をいいことに事実と違った内容もまるで実在したかのごとく書き込み、当事者を追い込むやり方は許されてはならないことであり、声を上げたいと思います。

 

2009年、私は15年勤務した首都圏屈指の進学塾である早稲田アカデミーを退社し、翌年東京八重洲に塾を設立しました。

実力派講師を集めた塾は瞬く間に評判になり、第1回入塾説明会には100名近くが参加。

初年度で130名の塾生が集まる塾となりました。

4~小6だけ、しかも中学受験をするご家庭だけを対象とした塾なので、その人気ぶりがわかると思います。

 

しかし、それは突然始まりました。

匿名掲示板により私の誹謗中傷が始まったのです。

そこで繰り広げられた言葉の数々はここには記しません。

(当時弁護士から指導されたので記録は今でも保存してあります)

しかし、その後起きた事象について皆さんに知ってほしいのです。

 

①風評被害により130名いた塾生は半年で50名、一年で25名に減った。

②有力講師は辞めていった。

③警察署に相談したところ、同情してくれたが当時は守る手段がなかった。

唯一「警察官立寄所」というステッカーをくれた。

④弁護士に依頼し、書き込んだ者のIPアドレスは入手したが、それ以上の特定は1つのアドレスごとに裁判が必要だった。

高額がかかるのと、そこまでして特定しても(高額をかけるに値する)重要な人物が書き込んでいるとは思えず、裁判には踏み込まなかった。

⑤掲示板管理者は「塾長は塾のシンボルなので悪意ある書き込みも削除できない」という対応だった。

仕方なく私は塾長から一職員になることを決意。

しかし代表取締役として株式を所有していたことが足枷となった。

よって妻と離婚し、会社を妻に譲渡した。

⑥しかし東京八重洲の家賃は桁外れであり、塾は市ヶ谷に移転。

移転時の塾生は20名にまで減っていた。

多額の負債を追い、それまで味方についていた銀行は潮が引くように離れていった。

⑦新しい塾の名前は「名前もない小さな個人塾」だった。

これは、「こうすればネットで検索しづらくなる」と考えた苦肉の策だった。

⑧当時は「なんで自分はこんな目に遭うんだ」と自暴自棄になりかけ、自殺も脳裏をよぎったが、ある人のアドバイスにより、誹謗中傷に立ち向かう術を得た。

⑨数年後、私の協力者のお陰で書き込みをしていた同業者が特定でき、その人物とその奥様同席のもと会うことができ、謝罪を受けた。

⑩小澤もFacebook上に「誹謗中傷に屈しない会」を立ち上げ、いかなる謂れのない書き込みにも屈しない姿勢を宣言した。

その後小澤の人生は再出発をすることになる。

なお、一連の書き込みによる被害総額は1億円は下らないと思います。

 

 

いかがでしょうか。

本当は本が一冊書ける内容をコンパクトにまとめたため、分かりづらい部分が多々あることと思います。

皆さん、これだけは知ってください。

自分の見た事実をもとにした書き込みはまだ許されます。

書き込まれた側も真摯に反省することでしょう。

(本当は「面と向かって言うべきだ」それができないなら「身分を明かして書き込むべきだ」と声を大にしたいのですが)

しかし、事実を確認したわけでもないのに流れに乗って書き込み、まるで自分が正義だと言わんばかりに振る舞うことは、時として人の人生をボロボロにします。

どうか無責任な書き込みは行わないよう、強くお願いします。

 

最後に、私が誹謗中傷に屈しない会に投稿した2016225日の記事を複写して終わりにします。

 

【誹謗中傷に関する重要なご報告】

私および私の経営する学習塾に対し過去に誹謗中傷を繰り返していた人物の一人を特定し、本日その方を夫婦でお呼び出しし、謝罪を受けましたことをご報告致します。
添付写真のように謝罪文を受け取り、その後示談書を取り交わしました。
この方は一連の誹謗中傷で最も悪意ある書き込みをした方ではなく、便乗し話題を拡大した方であると判断し、またこれ以上の誹謗中傷をしないと十分に反省されていたため、示談に至ったものであります。
したがって個人名や会社名などは明かさずにおきますが、他の方に今後も同様の対応をするとは限りません。これをお読みいただいている方の中にインターネット上の誹謗中傷をされたことのある方がいらっしゃる場合は、十分にご注意ください。
私の望みは以下のとおりであり、書き込みをした方を特定することではありません。
・インターネット上の謂れのない誹謗中傷がなくなること
・それにより苦しむ方、自殺に追い込まれる方などがこの世からいなくなること
・法整備が時代に追いつくこと
また、今後とも名前も明かさず匿名性を利用してインターネットで他人を誹謗中傷する者には一切耳を貸さず、自分の人生を左右されない生き方を貫くことを宣言致します。
最後になりますが、インターネットは個人を明らかにした責任のある書き込みに絞られ、根拠のない書き込みをした者には速やかな法の裁きが与えられる時代が来ること、私と同じように悩み苦しんだり経済的打撃を受ける被害者がいなくなることを望んで止みません。