今回はシリーズ第6回。最終回です。さぁ、今回は「その他」を見てみましょう。
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師

その他というカテゴリーにしましたが重要単元がありますね。
「数列」「場合の数」です。
2つとも入試頻出の単元です。
また、第1回でも話題にした植木算は
「間の数の数え方」「植木算」「きまりを見つけて解く問題」と名称を変えて繰り返し出てきていることを確認しておきましょう。
さて、ここで「整理と分類」「集まりに関する問題」にスポットをあててみます。
まずは下の問題を見てください。
【問題】
33人のクラスで調べたところ、算数が好きな人は18人、国語が好きな人は22人、両方好きな人は10人いました。両方とも嫌いな人は何人いますか?

【解法1】表に整理する!
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師

例えば黄色を求めてから青を求め、引き算すれば終了ですね。

【解法2】ベン図を描く!
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師
赤い円に18人、青い円に22人、それを足すと40人。
あれ?クラスの人数33人を超えちゃった!なぜ!?
“重なり”に気づけば終了です。

【解法3】線分図を描く!
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師
これは解説する必要はないでしょう。



さて、比較してどうですか?
どれが最も優れた解法ですか?

表が最も理解しやすいように思える方もいるでしょう。
実際シリーズの小4までは表を多用しています。
しかし表には「3つになったら解けない」という大きな問題点があります。
そう、英語・数学・国語となったら表が書けないのです。
ベン図の方が勝っています。

では線分図はどうでしょう。
これまた3つになると使えません。
でも、「割合関係が出てくると便利」というメリットがあります。

さらに次の問題も見てみましょう。
【問題】
1から600までの整数の中で、2でも3でも5でも割れない数は何個ありますか。

【解法1】ベン図を描く!
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師
これがどれだけ大変な作業かおわかりでしょう。
ア、イ、ウ、エ、オ、カ、キと計算していかなければ答えのクにたどり着けません。
(少しショートカットする方法はありますが)

【解法2】最小公倍数までを調べる!
そう、2,3,5の最小公倍数30までを調べればよいのです。
1,7,11,13,17,19,23,29の8個あります。
このあとも、この繰り返し(30ずつ足していった数)になるのです。
600÷30=20周期より
8×20=160個が答えです。
女子上位校必須アイテムです!

どうです、この場合はベン図の負けですよね!

ところで、この問題に関して言えば王様がいます。


【解法3】オイラー関数の公式を使う!

元早稲田アカデミーカリスマ算数講師
これで終了!
ま、賛否両論でしょうな。

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今日は解法の適宜性について話がおよびました。
どれが最適な解き方か?

これもご家庭で教えるには限界があるでしょう。
お通いの塾が保護者勉強会のようなものを実施していれば参加してみるのも有効でしょう。
早稲アカならYT保護者教室ですね。

もちろん「親は勉強内容(特に算数)には一切タッチしない」という選択肢もあります。