今回はシリーズ第4回。
第3回に続き、一定の時期に偏って出てくる単元です。
さて、第4回は「速さ」を見てみましょう。
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師
ね、これまた偏っているでしょ?
しかも5年生下巻から6年生上巻に一気に学習する。
14回分をです!
1年という短期間のうち、およそ100日を「速さ」につぎ込むわけです。
これはさすがに無理があります。

「速さ」は最も教えづらい単元です。
理由はこうです。
①こういう時は状況図、こういうケースはダイヤグラムといった分類がなかなかできない。
②したがってテストで方向性(最初の1歩)を間違えると時間を大きくロスすることになる。
③しかも一つの問題を解いても普遍化が難しく、その問題の解説に終わってしまうことが多い。

特に③が私の悩みです。
国語の力量のない先生の問題点と同じです。
下手な国語講師は「その文章の状況説明」を長々とします。
でもプロはわからない言葉や状況が出てきても「答えを探しあてる」テクニックを叩き込むわけです。
難関高校・難関大学の英語もこれと似た要素がありますよね。
この普遍化がプロの仕事だと思うのです。

NNに集まってくる子も多くが速さを苦手としています。
難関校の速さはダイヤグラムの図形処理も伴い、格段に難しいからです。

まずは校舎の学習で基本事項を完璧にすることが重要。
特に現在5年生の方は、冬期の使い方と来年の夏がポイントです。
■基本公式 ■旅人算 ■速さと時間の逆比 ■ダイヤグラムと相似
■通過算 ■流水算 ■時計算 ■歩数と歩幅 ■図形上の点の移動 …
>どれも完璧に使いこなせる状態にして6年生後半に突入するべきです。

それにしても四谷大塚さん…
「速さ」をもう少しだけ「遅く」学ばせていただけませんか?
もしシリーズカリキュラム作成に関与する方がこのブログを見てくださっていたら、小4から「速さ」を取り入れることを検討していただけませんか?