昨年度、私が全力投球した3S1。
早稲アカ御茶ノ水校の中3は4クラスありましたが、下から2番目のクラスです。
コンピュータテスト平均偏差値53の子どもたちを1年間担当し、進学した学校の偏差値は67.4!!
終わってみれば満足のいく結果でしたが、途中はいろいろありました。
そんな中で皆さんの参考になることをお伝えします。

「この公式、絶対覚えろよ!」
「ポイントを復習しておけよ!」
授業の中で当たり前のように飛び交う言葉。
「今日は授業で何をやったの?」
「あなた、復習したの?」
家庭で必ず出る言葉。
子どもの返事は当然のように「うん!」
でも、これって全くあてにならない。
大抵はウソか覚えたつもりになっているだけ。

じゃ、どうする?

私の場合は「まとめのノート確認テスト」を実施したわけです。
「○月○日にテストをやるから必ず覚えて来い。
そこで悪い点を取った奴はもう相手にしない!
忙しい私がなんでこのクラスを担当したか熱意は伝わっているよな?
だったらそれに絶対に応えろよ!」
意識付けを十分に行い、当日を迎えます。
結果に呆然!
クラス平均点は54.0でした。
そうか、それがお前たちの返事か!
熱意に応えてくれと叫んだ私よりも優先しなければならない何があった!
部活が…(中3の夏まで続く部活も少なくない)、他の教科のプリントが…、サボってしまって…いろいろな言い訳が戻ってきます。
今度は強烈な意識付けを行い、次回同じテストを実施(数値は替える)することを宣言します。
今度こそはやってくる!よな…さすがに…
2回目のクラス平均点は73.9でした…。
20点上がった?
自分で言うのも気が引けますが、NN開成責任者で本社職員の私が下から2番目の中3レギュラークラスを担当していることを嬉しく思うのなら、アンケートや作文に「おざポンの授業は最高!忙しいのに授業をしにわざわざ来てくれてありがとうございます!」と書くのなら、100%の気持ちで応えてくれなければ納得がいきません。
そもそも初回の54点はバカにするのも程があるという得点です。
だって、普通SKクラス(通常校舎の特訓クラス以上の位置付け。ExiV各校に設置した特別クラス)レベルの内容も授業時間を大幅に延長して教え、「合格のためにこれだけは絶対に覚えろ!」という“宝物”のはずのまとめのノートからの出題なのだから!
さて、ここまでは読み物風に書いてきましたが、ここからがポイント。
下の表をじっくり観察してください。
№1から№15の個々の得点で、最終合格校の偏差値が一番右。
2回目の得点順に並んでいます。


(筑波大・お茶の水大などの内部進学者は省いてあります。)
元早稲田アカデミーカリスマ算数講師

黄色い部分に注目です。
次の事が言えそうです。
11回目の得点が50未満の子は成功しない確率が高かった。
22回目の得点が50未満の子は成功しなかった。
31回目から2回目にかけて得点が下がった子は失敗した。

もちろんこの子たちは自身の入試を失敗とは思っていません。
3S1を愛し、「塾メン」という交友が続いていて微笑ましい限りです。
今も「充実した高校生活だよ!」と時折連絡があります。

でも、入試で失敗するケース、算数・数学の成績が上がらないケースには
授業でやった重要事項が身についていないという模試には表れない問題点が潜んでいることを知るべきです。
さて、このチェックが難しい。
一度、塾の面談や回診電話で聞いてみてはいかが?
「先生、うちの子は授業の内容が身についていますか?本音で言ってください!」と。
本音を言ってくれる先生なら、改善の光が見えるかも。