キューブラー・ロスの「死の受容過程 5段階」を知ったのは

香り庵でアロマの仕事を始めた頃でした。

オーナーの小池さんが感銘を受けたキューブラー・ロス

当時、まだ遠い世界のように思っていた死

自分が介護士になり、人の死に関わって行くことも

自分が病になり、キューブラー・ロスを思い出すことになることも

当時は夢にも思っていなかった。

 

キューブラー・ロスの死の受容過程とは

第一段階が「否認と孤立」、第二段階が「怒り」、第三段階が「取引」

第四段階が「抑うつ」、第五段階が「受容」というもの。

 

私が「若年性パーキンソン病の可能性がある。」と言われてから

「死」ではないけど、若年性パーキンソン病という「病」を受容するまで

まさにこの5段階を辿ってきました。

 

まず、第一段階の「否認と孤立」

 

なんで私がパーキンソン病なの?

ホントにパーキンソン病なの?

間違いだよ。そう、きっと違う。絶対違う。

 

病院の帰り道、混乱するばかりで答えが見つからない。

 

いつまで運転出来るんだろう。

いつまで歩けるんだろう。

いつまで自分でご飯食べられるんだろう。

いつまで自分で着替えられるんだろう。

いつまで自分でトイレいけるんだろう。

いつまでボケずにいられるんだろう。

 

いつまで・・・お母さんでいられるんだろう。

 

なんで私が‥・?

また振り出しに戻る。

 

泣きながら家までの帰り道、何回もこの繰り返し。

 

家に帰って・・・

旦那に話したのかどうか…何故か覚えていない。

 

「間違いであってほしい。」

 

その思いは

日にちが経つにつれて、

「間違いに違いない。きっと間違いだ。」に変わっていった。

 

症状もたまに震える右足と

字を書く時にたまに震えたり、少し動かしにくい右手・・・

まだまだ大丈夫。

見ない振りもやり過ごすことも充分可能だった。

 

でも

 

内心は凄く不安だった。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。

泣き叫びたい日も何回もあった。

 

でも

 

怖くて出来なかった。

自分が若年性パーキンソン病だと、認めてしまうようで。

 

結局、旦那にも仲間にも

「可能性があるって言われてもね。

症状全部パーキンソン病に当てはまる訳じゃないし

まだわかんないよ。」

そう言って笑うしかなかった。

 

強がれば強がるほど

笑い飛ばせば飛ばすほど・・・孤独だった。

 

「否認と孤立」

 

この第一段階、長かったなぁ。

でも、

この後からやってくる、第二段階の「怒り」より

ずっとずっと楽な時期でもあった。

 

この後やってくる「怒り」の苦しささえも

見ない振りしてたんだろうなぁ・・・。

 

 

次回は、その第二段階「怒り」のお話です。