ANAマイルを貯めて海外へ
昨今では新型コロナウイルスの影響がほぼなくなり、旅行需要が高まっています。
しかしながら、近頃の大幅な円安により海外旅行へのハードルは非常に高くなっています。
そこでお得な旅行の追求が求めらている現状の中で、航空券代金が無料である特典航空券が一つの選択肢として注目されています。
しかし特典航空券の取得にもマイルが相当数必要であり、普通の生活で自然に貯める…というのは中々難しいところです。
そのため、飛行機に乗らずポイ活を行う所謂陸マイラーについて、数多のブロガーが推奨しています。
しかし、本当に陸マイル活動はお得なのか、どうすれば海外渡航分のマイルが貯められるのか等様々な疑問あると思います。
今回は私自身の経験を交えながら現実的な目線で紹介します。
1 陸マイルはお得なのか2 陸マイルはやるべき?3 ANAマイルを実際に貯めるには4 貯めたマイルを使用する
陸マイルはお得なのか
陸マイラーと呼ばれる方がいるほど注目されているマイルですが、実際にお得なのかを確認してみましょう。
クレジットカードの還元率を見ると他のポイントと差は感じないものの、マイルを貯められるサービスは楽天ポイントやdポイントらと比較して少ないため貯めやすいポイントとは言えないかもしれません。
しかし、マイルの真骨頂は1ポイントの価値が1円を超える可能性がある部分にあります。
実際に例を見てみましょう。
添付は2026年4月12日〜同月15日のソウル線往復ビジネスクラスの特典及び有償の検索画面となります。
実費購入の場合157750円となりますが、特典の場合25000マイル+15750円(諸税)となります。
この場合1マイルの価値は、有償値から諸税を差し引いた142000を必要マイル25000で割った5.68円となります。
このように、多くのポイントが基本的に1ポイント=1円となるところ、1マイルはその価値をさらに増加させることができます。
同様に同日のニューヨーク線で計算すると、1マイルの価値は11.3円に跳ね上がります。
使い方によっては10円を超えることもあるため、この場合は非常にお得と言えるでしょう。
一方でソウル線に戻り、エコノミーで計算すると3.25円となります。
割安ではありますが、ビジネスクラスには及ばない結果に。
可能であれば国際線のビジネスクラス以上で使いたいですね。
海外旅行を意識している場合には大きく貢献するポイントと言えるでしょう。
※国内線は国際線エコノミー以上にマイルの価値が下がるため非推奨です。
陸マイル(ANA)はやるべき?
マイルの価値を紹介したところで、実際のところ陸マイラーってどうなの?という疑問が浮かぶと思います。
多くのブロガーが良い面を紹介しているところですが、私自身はオススメするほどの価値があるかは微妙と感じました。
現状ANAマイルは改定により必要マイルが徐々に増加しているため、1マイルの価値が低下しています。
ANAに限らずJALマイルも同様で、その他以前人気だったUAマイルも大幅に必要マイルが増加しています。
日系に限らず世界的にマイレージに厳しい状態であることから、これから始めてマイルをコツコツ貯めるにはハードルが高い現状があります。
また、マイルを貯めることが出来たとしても、その先に待ち構えるのは貯めるより使う方が難しいと言われる特典航空券の争奪戦です。
結果として使えなければ意味がないため、この点もオススメ出来ない点の1つです。
どれほど取れないかと言えば連休、複数人での利用等の条件を付けた場合ほぼゲームオーバーになると思った方が良い状態です。
場合によってはLCCで良いのでは…というケースもあります。
とは言え現在もビジネスクラスを目指すには有用であり、マイルのみならず業界全体的にポイントシステムの悪化が見られることから、相対的にまだ取り組む価値があると考えることもできます。
ビジネスクラスで旅行に行ってみたいという方は、自身のライフスタイルを確認し検討してみましょう。
ANAマイルを実際に貯めるには
続いてマイルを貯める手段(概要)について見ていきましょう。
マイルを効率的に貯めるためには、ポイントの有効期限を考慮しつつ様々なサービスを利用する必要があります。
人それぞれ向いている貯め方は異なるため、下記を参考に自分に合ったやり方を探してみましょう。
①計画の作成
初めに貯めてから実際にマイルを使うまでの計画を作成しましょう。
ANAの場合マイルの期限が3年のため、2年計画が目安になるかと思われます。
※ポイントの有効期限が無期限のクレジットカード利用の場合、この限りではありません。
実際に各種サービスを利用して得られるマイルの算定、マイルの目標値(抑えたい特典路線)の道筋を作り、特典で第一希望を抑えられなかった際の代案まであるとなお良しですね。
②クレジットカードの作成
最も重要であり悩むポイントと思います。
ANAマイルに絞るのであればANAカード、複数選択肢を持たせたい場合や長期計画の場合はマリオットアメックスプレミアムと思われますが、入会キャンペーンの手厚いアメックスプロパーも状況によっては選択肢に入ります。
それぞれ保険やプライオリティパス、その他特典もカードによって特徴があるため、自身に合ったカードを探してみましょう。
大抵の場合ANAカード(JCB FIRST、JCBゴールド、アメックスゴールド、VISAプラチナプレミアム)とマリオットアメックスプレミアムのいずれかになると考えられます。
※あくまで個人の意見ですが、特にこだわりが無く年決済額400万円未満であればANA JCBゴールドで良いかな…と思います。
③ANAのサービスを利用する
最近は楽天を筆頭に特定ポイントの経済圏が確立していますが、ANAも経済圏の確立に取り組んでいます。
具体的にはANAマイレージモール経由でのショッピング、ANAでんきやANAふるさと納税の活用が挙げられます。
また、歩数アプリのANA Pocketやアンケート回答のANAリサーチの活用、ANAカードマイルプラスを意識したショッピング(ANAカード限定)等日常から意識して生活してみましょう。
いずれも短期間で大量のマイルが貯まるものではありませんが、年単位での計画では決して少ないと言えないマイル数になってきます。
特にANA Pocketは毎月550円の課金が必要ですが、通勤に時間がかかる方は毎月1000マイル以上の獲得も可能です。
またANAでんきについても料金こそ高めですが、ANAカードでの支払いで毎月300マイルを得ることが出来ます。
自身に合ったサービスを確認し、コツコツとマイルを貯めることができれば目標にも近づきますね。
④ポイントサイトの利用
クレジットカードの新規入会キャンペーンを除けば、一度に大量のポイントを得るにはポイントサイトの利用が必要となってきます。
ポイントサイトとはサイトに掲載されているサービスを利用してポイントを獲得し、他社ポイントへの交換等ができるものです。
代表的なものはモッピーかハピタスの2つで、案件によっては同じものでも報酬ポイントが異なることがあるため、可能であれば両サイト利用したいところですね。
ポイントサイトについては別に記載予定ですが、欧州線ビジネスクラスを予約できる程度のマイルは入手可能です。
1〜2年程度の計画で長距離路線のビジネスクラスを狙うには必要と考えて良いでしょう。
⑤他社ポイントからの交換
楽天ポイントやVポイント等提携しているポイントからマイルに交換することが出来ます。
ただしレートとしては50%程度のものが殆どのため、楽天のように用途の多いポイントの利用は推奨しません。
とは言え使い方によっては多くのポイントを入手する手段になり得ますので、必要マイルへの到達まであと一歩…!という場合は検討してみましょう。
以上の点を踏まえて、自身に合った計画・ライフスタイルで実践してみましょう。
貯めたマイルを使用する
目標数に到達後はマイルを使ってサービスを利用してみましょう。
使用先には以下のサービスが考えられます。
①国際線特典航空券
こちらがまず目指したい交換先となります。
ビジネスクラスであれば1マイル4円以上の価値が見込めるため、ビジネスクラス以上の航空券の取得を目指したいところです。
予約について難易度が高いため、戦略が要求されるところでもあります。
こちらを参考に希望の便を探してみましょう。
抑えることができれば陸マイラーとしては大成功ですね。
6月24日よりハイシーズンの必要マイルが大幅に増加するため、可能であればその前に抑えたいところです。
②国内線特典航空券
国内線は国際線と比較してあまりお得とは言えず、陸マイラー目線での優先度は高くありません。
下表ではセール運賃と大きな差はなく、通常の予約では国際線のエコノミークラスにコスパでは劣る状況です。
利用を検討している場合は今週の得たびマイル、毎月29日に実施される…可能性がある減額マイルキャンペーン等を活用しましょう。
国内でもなかなか行くことが難しい地域はあるため、国際線が難しい場合はこの機会にふらっと行ってみるのもありかなと思います。
個人的にはショッピングの次に優先度は低いです。
ただしその点は個々人の価値観によるところが大きいため、メリットが大きいと判断した場合は利用してみましょう。
③アップグレード
マイルはアップグレードに使用することも出来ます。
必要マイルは下表のとおりです。
ある程度高めな運賃で購入した上でマイルが必要という構図ですが、成功率は高くないようです。
(特典航空券の枠と同じとの噂もあります)
どうしてもということでない場合は、アップグレードされればラッキー程度の気持ちで申し込んでみるのもアリだとおもいます。
④スカイコインに交換
特典航空券が困難な場合、最優先で検討したい選択肢です。
特定の条件で1マイルあたりの価値に倍率がかかる仕組みになっています。
ANAゴールドカード会員等は最大1.6倍のスカイコインに交換することができ、他上級会員の場合最大1.7倍にまで到達します。
国際線特典と比べれば価値は下がるものの、PP修行に使える等メリットもあります。
有効期限がマイルと比較して短いため、交換のタイミングには注意が必要です。
⑤ショッピング利用
1マイル1円でショッピングに利用可能です。
こちらは今後ANAのサービスを利用しない場合の最終手段となります。
使いきれないほどマイルがある場合は検討してみましょう。
ここまで解説しましたが、やはり重要なのは計画→貯める→使うまでの流れを作成することだと考えます。
順調に進めば知識量や旅の充実度の増加につながるため、自身に合うと判断された方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
今回は以上となります。
では良い旅を。