ショパンを弾いた時に、ある方から質問がありました。
「私が習った弾き方と、今の弾き方全然違います。」
「指はたてて、上げてから落とすように言われました。あなたの指は寝てます」
実は私も、そう教わりました。「しっかり弾きなさ~~い!」
で、この弾き方でショパンを弾くのは間違いです。
指を一本一本しっかり動かしてしっかり弾く・・・・
これは奏法でなく、基礎練習です。
この基礎練習で、速く正確に大きな音で弾ける強い手、指が作れます。
特に音大やプロを目指すなら必要です。
しかしこの練習により、そういう弾き方が感性の基準になってしまうのです。
先生自体がそう錯覚していらっしゃる場合もあります。
「大きな音がほしい」「ここをもっと速く弾きたい」・・・その必要があるかどうかよりそれが目的になってしまう
この基礎練習が目指す手は、究極「大ホールでコンチェルトを弾ける手」
でも実際何人の人がそういう経験をするのでしょう。
又この基礎練習により、手首の余計な力が抜けなくなっている事が多いのです。
音楽性と技術は別ではありません。
しっかり独立した音を要求する基礎練習のみを続けると、そういう感性になります。
まず音楽の基礎、美しく歌い、生き生きとしたリズムを感じ、響きを味わう。
基礎練習を、この事と切り離してはいけません。その上でもしハノンを練習するなら、目的に応じたやり方を考える必要があります。
確かに強い指と手を作れば、奏法をマスターすれば何を弾くにも確かに楽です。
その基礎練習を否定しているのではありません。
只そのための練習で、感性を損なわない様に注意が必要なのです。
そうそう、私が教わった弾き方は、「指を上から下に落とす」感覚。
今の弾き方は「指は下に置き打鍵直前なるべく静止」という感覚です。
この矛盾、何ということでしょう(笑)
そうでないと弾けません。理由は次回にお話ししますね^^