車の事では、恨まれたくありません!? | 中古車が得意な福井の車屋のブログ

車の事では、恨まれたくありません!?

先日、70代の男性の方が来店されて

ホンダのフィットを、下取りにだして

展示場にあった

平成18年式のタント・カスタム黒色

走行78000kmで車検2年付きの車

が欲しいと言われました

年配の方が、乗用車を売って軽自

動車にする事はめずらしい事では

ありません

 

フィットは走行も少なく、年式も新

しい為に下取額で店頭の中古車

に乗れる可能性がありました

正直いうと、このパターンは車屋

にとって、理想の形です

店頭の車は一台売れて、程度の

良い下取り車を在庫車として仕

入れる事ができるので、なんとか

販売したいのが本音でした

 

ただ、いつも必ず

この車を購入したら、どのような

使い方をするのか伺うのですが

このお客様は

 

なんと、この車で

毎年一度は青森まで行く!

というのです

 

特に年配の方が非力な軽自動車で

青森まで800km以上走ったら相当

な疲労となります

 

運転されるのも年配の方ですが

車も13年経過しているのです

そんな過酷な使い方には適して

おりません

 

街乗りなら数年乗れる車でも

そのような使い方をすると著しく

車を傷め寿命を縮めます

 

そこで、ようやく何故フィットを売る

のか伺うと、自分の軽自動車を

息子さんにあげて、最近亡くなった

奥さんのフィットを売って、その下

取り金額で買える軽自動車を購

入しようと思っていたそうです

 

 

このお客様は

下取り車より年式の低い車

下取り車より走行の多い車を

買おうとしており

 

フィットは非常に燃費が良い為

全高が高く車重が思いタントより

燃費が良いのです

軽自動車だから燃費が良いと

思っておられるのですが全く

逆なのです

 

もちろん、タントよりフィットの方が

高速道路を走っても楽ですし、耐

久性も高いのです

 

何より、まだ亡くなったばかりの

奥さんの形見を売ってまで

条件が悪くなるのでは、このお客

さんは損をするだけです

 

大きい車の運転が辛く買い替え

たいとか、買い物だけならタント

はお勧めですが、お話を聴く限り

この車に乗るのが苦痛でないなら

この車を乗ったほうががいいです

 

とお伝えすると、なにか吹っ切れた

ようで、凄く喜んでいただけました

 

 

これを読んでくれた人は

なんだ、いい人自慢か?と言われ

そうですが

この話は、決して美談のつもりで

お伝えしているのではないのです

むしろ、経営者&営業マンとしては

お前は理想主義者のアホなのか?

と言われてしまうような内容です

 

なぜ、私がそうしたかと言うと

私は店頭の中古車を仕入れる時に

購入して頂けるお客さんをイメージ

しているのです

 

私がイメージしたいたのは

高校を卒業した男の子

ご両親のご予算は30万円前後

県内の短大もしくは大学に通学

する車を探しており

一台目の車で、車をぶつけるから

いい車は買わない

それでも4年は、もって欲しいという

お客様です

 

3月はその新卒者が車を買う時期な

ので、この車を展示していたのです

 

他社の展示車に価格もチェックして

仕入れていますし、安い価格帯で

が、細かい傷も綺麗に修理して展示

してあるのです

 

これは、当社が鈑金工場を内製化

しているから出来る事で

同様の値段帯を販売している会社

は、内製化していないために

この品質で展示できないのです

ですので、この車に合った人に

確実に売る自信があるのです

 

 

 

先ほどのフィットのお客さんは、

この車を購入してしばらくすると

しまった!

となるのです

 

ご自分で選んでいても、あの車屋!

いい事ばかり言いやがって!

二度と買うか!!

となるのです

 

車が好きで、この道に入って独立

したのに、他の事ならまだしも

車で恨まれるのはゴメンです

 

 

 

 

 

結果、このタントカスタムは

翌週売れています

購入頂いたのは、予想した男の子

でなく、県内の大学に通う女の子

でしたが(笑)

お父様は他店の整備士さんでした

 

きっと、タントカスタムの女の子も

喜んで乗ってくれると思いますし

フィットのお客さんも、奥さんの形

見を売る事なく、結果敵に喜んで

くれていると思います

 

 

 

 

このフィットのお客さんは、

ここに相談してよかった

と言ってくれたので、

それじゃ、このフィットの車検を

する時は

間違いなく当社でしてください!

ときっちり営業しておきました(笑)

 

このようなもので、車を買う時に

我々から見ると、今回のように

お客様の用途に適していない車を

買おうとする、間違った買い物をし

てしまう人が結構多いのです

 

余計な事を言うと売れなくなって

しまう時もありますが

そこは、超えない一線として営業

していこうと思います