国民の4分の3くらいいるだろうと思われる無関心層とネット未使用層を反原発に取り込み、世論を動員して放射能汚染の拡散を押さえ込むためには、ネットの外に出て行かなくてはいけないだろう。

実際にいろいろな講演が行われたり、デモも行われているがやはりそこに出向く人は意識が高く限られた人たちだ。子ども達を守るネットワークづくりや署名もやはりネットの枠をなかなか超えない。

それらの行動をより生かすためには、やはり無関心層を取り込んで、賛同する世論を増やしていくしかない。

そこで無関心層はただ「知らない」というだけの人が多数だと思うので、ネットで得られるような情報を紙媒体にして配ることが必要だと考える。要は大メディアがやっているように、情報を目の前で垂れ流してさしあげるのだ。

かといって、自由報道協会に新聞を刷って撒けというのも無理な注文で、今でも身銭をきって活動しているジャーナリスト達には本当に頭が下がり感謝の思いでいっぱいだ。でも同協会の記事を紙面にしてぜひ多くの人に読んでもらいたいという思いは強い。

そもそも自由報道協会のメンバーはテレビでお馴染みの人たちも多々いるので、決してマイナーな存在ではなくメディア力は十分にある。だから、ネットに留まるのは実にもったいない話だ。今まで培った知名度は大いに利用すべきである。

では、何ができるか。

私の考えはまず、自由報道協会の記事を新聞用紙面に作り直し、PDF化して誰でも自宅のパソコンからダウンロード出来るようにする。
この考えに賛同し無関心層の世論を見方につけたいと思う人は、ここからが一種のボランティア活動である。
この紙面を自宅で印刷し、インクジェットだと高く付くのでコピーなどで増やす。近所同士で人数が集まればまとめて印刷屋に出すのもいいだろう。ボランティアの印刷屋があればなおいい。
そしてそれぞれの近所にポスティングしていくのだ。
そしてこのポスティング情報も集約してどの辺に撒けたか把握できるのもいいだろう。

この活動なら、低予算で市民レベルのボランティアで可能ではないだろうか。最初は毎週とか隔週とかの発行間隔でもいい。それは徐々に増やしていけばいい。話題がタイムリーでなくてもいいので事実を広めたい。

これがベストと言っているわけではなく、ただのたたき台だ。そこから考えが広がればいいし、違う方向へ行くのもいい。すでに考えを持っている人の意見も聞いてみたい。

もうネットで文句を言っているだけでは何も始まらない。そろそろ具体的な議論を深め、行動に出るころではないか。何か行動を起こしたくてうずうずしている人は大勢いるはずだ。何が出来るか話し合いたい。

改めて、民主主義とはこういうものだと思う。政府にお膳立てされたぬるい生活におさらばし、自分たちで考え世論を作る。自分たちの身は自分たちで守る。

ドイツやフランスで市民が立ち上がったように、日本も自分の足で立ち上がらなければ、放射性物質の拡散予測をしてくれたDWDにも恥ずかしい思いだ。

過去、そして今の大人が子どもたちに多大な負の遺産を残してしまったわけだが、もうこの現実から子どもたちも逃れられない。ならば今の大人がせめて新しい社会のお膳立てをして、未来への道筋を残してあげたい。そしてそれは責務だ。