核戦争ものの邦画で「世界大戦争」を観たときに、なんか別の第三次大戦ものの邦画があったような気がしたけど見つからず。今回、偶然に配信映画の検索にひっかかった。

 ネタばれするので控えるが、実は控える必要がないくらい第三次世界大戦ものとしては王道を行くストーリー。

 酷評されていたが、わたしのようなリアル冷戦世代(要は昭和生まれ)の意識では、共有されていた核戦争勃発のパターンである。

 冷戦終結後久しい今では、当時のソビエト連邦(今のロシアね)には、西側諸国とタイマンはるような軍事力もテクノロジーも全くなかったことは明らかで、それは「外敵を強く見せて」自国の軍事力強化(軍産複合体に貢献)へ世論誘導する手法が古典的手法であることを教えてくれる(ウクライナ侵略までのロシア軍への評価しかり)。

 ただ、この映画ができたころに生まれた世代でないと、子供のころにすでに冷戦は終わっていて、映画に影響した米大統領ロナルド・レーガンのスターウォーズ構想など知らないし、冷戦終結の立役者?である旧ソビエト連邦共産党書記長(後の大統領)ゴルバチョフも記憶にあるかないかであろう。

 こういう映画を見る意味は、今の若者?の父母や祖父母の世代は、このような時代を生きてきて、核戦争の偶発的(当時も意図的に先制攻撃があるとはだれも思っていなかった)勃発を気にしつつも若い時代を生きてきたこと。

 そして、ロシアが弱体化しても、いまだに可能性は変わらないこと。

 ソ連が崩壊してロシアになって、ますます核兵器の管理はずさんになっているので、偶発的ならぬ、意図的な攻撃も米露やその他の国家以外でもありうること。そこまで想像力を巡らせるきっかけになればと思った。

 ビデオやDVDは入手困難だろうが、カルト的なアニメながら配信しているのは、ビジネス上でも、敏感に顧客の「核や大国どうしの争いへの不安」を察知しているからなのだろう。ビジネスの世界は世相に最も敏感と納得した次第。