不登校経験のある子のアルバイト体験のくちこみです。
中学を卒業すれば、アルバイトができる年齢になります。
アルバイトする理由は、「自分の自由なお金がほしいから」
と言うのが子どもの本音でしょう。
親としては、社会性を身につけてほしいとか
自分の価値を知ってほしいとか
働く苦労やお金の価値を知ってほしいとか
思いはいろいろあるでしょう。
最初は「自分のお金がほしい」
という気持ちで始めた仕事でも
働くうちに得たものがあると確信しています。
実際にアルバイトをした子の体験を聞いたものを紹介します。
◆A君の場合◆
小学校から不登校していたというA君。
同じ年齢の子と付き合うのが苦手でした。
定時制高校に通う中で
仕事をしていると食費がタダ!
(学校で出る食事の費用が免除になるらしい)
ということもあり、アルバイトを始めました。
お掃除の仕事はあまり人に会わないからいい。
ということと、一緒に働く人が年上ばかり。
ということがとても自分に合っていると言いいます。
働く高校生ということで
「頑張ってるね」と褒められたり励まされたり、
話しをするのも年上の人となら気が楽だといいます。
自分に合った職場で楽しく仕事ができるよ。
と笑顔で話してくれました。
◆Bさんの場合◆
中学はほとんど行ってない不登校で
アルバイトができるのか不安だったけど
お金がほしいから始めた。というBさん。
最初は緊張して具合が悪くなったり
嫌なワケじゃないのに風邪をひいたり体調不良で
仕事を休んでしまってなんだか悪くって。
でも、「前日までに言ってくれれば何とかなるから大丈夫だよ。」
と言ってくれてほっとした。
という経験がありました。
仕事のことに親が出るのはどうかと思ったけど
親が責任者の方とよく話をしてくれて
最初の体調不良のときに、大丈夫と言ってくれて
安心した。と言っていました。
不安と緊張で思うように仕事に行かれない自分を
責めてしまうときもありましたが、
次第に仕事にも環境にも慣れ、
まじめな性格もあって、今では職場でも
頼りにされる存在に。
他の学校の高校生とはあまり親しくできないと思っていたけど
仕事にも自信がついてきて
他の人とも仲良くできるようになった。と言います。
仕事は結構キツイけど楽しいそうです。
◆C君の場合◆
不登校で部屋の中にひきこもりがちだった。
というC君。
アルバイトを始めたころは、
他の高校生とは全然話せなかった。
と言います。
自分が不登校をしていたことを
負い目に感じてしまっていたようです。
仕事をするうちに自然に話せるようになり、
仕事以外でも親しくなるようになったと言います。
学校では、行っているとか行ってないとか
気になるけれど、仕事の上では関係ない。
仕事に慣れていろいろなことができるようになると
自信もついて声も大きくなったとか。
今では結婚もして、立派な社会人です。
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「高校生アルバイトでもお金をもらえばプロなのよ。」
と職場の上司が言ったのを思い出します。
そして、その上司は責任を持って仕事をしっかりと教え、
仕事の心構えも教え込んでいました。
しかも優しく、わかりやすく、笑いも織り交ぜながら。
学校とは違う、実際の社会は厳しいようでいて優しい。
思いやりの目で見守る大人の目があって、
学校とは違う環境の中で育っていくのを感じました。
「学校はお金を払って行ってるけど
いきたくないんだよな。
仕事は行けばお金がもらえるんだから行く。」
と言って頑張ってアルバイトをする子もいました。
仕事をすることで頼りにされる。必要とされる。
という体験をすると、自信につながります。
子どもをアルバイトに出した親としては、
結果は思惑通りだったとニヤリとしてしまいました。
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