トラブルシューターとは
発達障害や知的障害のある人が刑事事件を起こしたり地域でトラブルを起こしたりすると、彼らの特異な言動が誤解され過剰に悪質さや猟奇性を喧伝されるケースがよくある。世間には障害に対する誤解が広がり、ますます彼らにとって生きにくい環境となってしまう。
刑事・司法手続きでは悪質さが強調され厳罰化のレールに乗せられる。しかし、刑務所には障害への理解もなければ障害特性に合致した矯正プログラムもないところが多く、結局は矯正効果が希薄なまま刑期を終え社会に復帰することになるが、その社会にもまだ触法障害者の支援が薄いためさらに再犯リスクが高まる……。被害者側の処罰感情を満たしはするが、加害者の矯正にも社会の安全にもつながらない。政治と司法とメディアと福祉による壮大なる悪循環を形成しているのである。
実際には何らかの触法行為をして刑事手続きにかかわるよりも、そこまではいかない段階でトラブルになるケースが圧倒的に多い。
行動障害や問題行動は往々にして本人の資質や家族のしつけの問題として見られる。専門職が自らの責任を棚上げして本人・家族に責任転嫁しているのである。こうした触法やトラブルの<種>をいかに早期に改善するかというところにこそ専門性を集中させなければならない。彼らが事件を起こさないような環境を整えたり教育を提供したり家族支援をしたりすることが重要だ。また、地域住民に理解を広げ、もしも事件を起こした際には適正な刑事手続きを保証し、マスコミにも適切な報道を促し、再犯リスクを低減できる処遇を確保し、社会復帰後にも適切な支援が用意されていなければならない。
単なる弁護士の補助役ではなく、社会福祉をフィールドにした独自の専門性を発揮して司法やメディアだけでなく、支援体制を形成すべき地元の教育、福祉、医療などに携わる人々をコーディネートし<良い循環>を作ることに努めるのがトラブル・シューターです。
◆ 修了者には「TS基礎コース修了証」を発行いたします。
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日時 : 11月4日(月) 10時~17時
お問い合わせ : とやま発達障害親の会(申込み先はホームページをご覧ください)
参加費 : 1000円
締め切り : 10月25日