縄文人のスペシウム光線 | ずっこけ北の家族

縄文人のスペシウム光線

縄文文化は、今を生きる私たちに様々な影響を残しています。以前にも紹介しましたが、「人」だけではなく「物」にも感謝し、供養する文化や注連縄なども縄文時代まで遡れるのではないかと思います。(日本人の心の起源・・・供養する心)あと「日本昔話」などでよく出てくる場面に囲炉裏のある風景がありますが、家のど真ん中で火を焚くのは海外ではあまりなく大抵端っこですが、縄文時代の住居跡の遺跡は家のど真ん中で火をず~っと焚いていた形跡が多く見つかっています。どうも家の真ん中で火を絶やさずにいたらしい・・・(ただし料理などの痕跡がないことから、別の目的があったのではと指摘されています。)つまり5千年~6千年前の縄文前期に出来上がった文化を今でも私たち日本人は自然に受け継いでいるのだと思います。国旗である日の丸もそれを図案化したとてつもなく古い起源を持つものだと私は考えています。(日の丸に至る1万年の物語 前編)

日本人は世界でもまれに見るくらい古くから、そして同じ土地で文化をつないで来た民族だと思うのです。

そしてず~っと受け継がれて来たものとは別に、数千年の時を超え縄文人からのメッセージを何らかの形で受け取って突如として現代に姿を表す事もあるのではと思わされる事もあります。岡本太郎は縄文土器や土偶からおおいに刺激を受け作品を生み出したのは有名です。宮崎駿の作品でも、例えば「もののけ姫」などはその内容を見るとそう感じるし、あらゆる作品に出てくるもののデザインなんかも縄文をおおいに感じるものが沢山あります。この事はまたいつかブログにできればと思います。

今回はそんな中で「ウルトラマン」を語らせて下さい。

ウルトラマンと言えばスペシウム光線

$ずっこけ北の家族-ウルトラマン

腕を十字に組むと必殺の光線が相手の怪獣を倒します。

縄文土器にも腕を十字に組んでいるものが数体出土しています。


$ずっこけ北の家族-腕組み土偶
腕組み土偶ー福島県福島市上岡遺跡[国重要文化財]

$ずっこけ北の家族
腕組み土偶ー青森県田子町野面平遺跡


$ずっこけ北の家族腕組み土偶ー青森県八戸市風張1遺跡



これらの土偶について、縄文研究の第一人者小林達雄氏はその著書「縄文の思考」の中で次のように述べている。

土偶自体が、そもそも観念的な次元に属するものであり、それが腕組み座像の姿勢をとるのは、その姿勢に特別な呪術的、儀礼的な意味があったからであろう。・・・

そもそも例えば遮光器土偶などはウルトラマンに似ていないか?

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例えばウルトラマンレオ
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そしてこの土偶
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怪獣だってあるぞ
例えばダダ
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そしてこの土偶

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土偶とウルトラマンの共通性・・・それは実在しないもの。土偶は祈りの時にどうも使われている。そして、わざと壊されているものがほとんど。自分達の力でどうにも出来ない事やものを土偶の力と祈りの力で切り抜けようとしていた。ウルトラマンも私たち人間にはどうしようもないくらいでかくて強い怪獣をにウルトラマンがスペシウム光線でやっつけに来てくれる。

他の国のヒーローはどうだろう?スーパーマン、スパイダーマン、バットマンなどなど、もっとリアルに人間だったり人間と同じ大きさだったり・・・。

殆どのウルトラマンに使われている色・・・赤。この色も縄文の特別の色だった事を考えるとどうも偶然には思えない。

縄文人と現代日本人。私は1万年以上前からこころの中の何処かに同じものを宿し続けているような気がしてなりません。そしてそれを自分のこころの中に日本人がそれぞれ見つけ、意識する事はとても大切なような気がしてなりません。

今回の記事は、ツイッターでそのツイートを楽しみにしている今雅人さんにも大いに刺激を受けました。ウルトラマンと縄文の腕組み土偶にも言及されていてこの記事の何十倍も濃い内容です。興味のあるかたにはおすすめします。つぶやきを超えて一冊の本にして欲しいくらいです。



最後におまけ、縄文時代の石偶

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なつかしいアニメにこんなのありましたよね。何に見えますか?

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