夫です。

2020年4月、

特別養子縁組に係る民法の一部が改正されましたが、

2段階になった手続きについていまひとつ理解不足だったので、

あらためて調べてみることにしました。


この法改正で見直されたのは以下の2点です。

(1)対象年齢の引き上げ
 原則6歳未満(例外的に8歳未満)
→原則15歳未満(例外的に17歳まで)

(2)手続きの2段階化
 第1段階「特別養子適格の確認の審判」
 (実親による養育状況と、実親の同意の有無などを判断する審判)
 第2段階「特別養子縁組成立の審判」
 (養親子のマッチングを判断する審判)


問題はこの(2)についてですが、

法改正前は、

①実親による養育が著しく困難又は不適当であるか否か
②実親の同意の有無(実親は撤回可能)
③養親子のマッチング(6ヵ月以上の試験養育)

の3点を同時に判断した上で、

特別養子縁組を認めるか否かが判断されていました。


ただ、この場合だと、

②で実親さんが一旦同意していても、

③が終わるまでは同意を撤回できたため、

養親はその不安を抱きながら試験養育を続けなければなりませんでした。


そこで、

①と②を判断する第1段階の審判をあらかじめ行った上で、

③を判断する第2段階の審判を行うことができるようになりました。


もちろん、実親さんは同意を撤回できますが、

第1段階の審判から2週間までがその期限になります。

その期限が過ぎた後は、

養親は同意撤回の不安を抱くことなく、

試験養育を進めることができます。


第1段階の申立ては、生後2ヶ月を経過したあと、

第2段階の申立てと同時に養親がしなければなりませんが、

第1段階の申立ては児童相談所長がすることもでき、

その場合には、

第1段階の審判から6ヵ月以内に第2段階の申立てをすることになります。