アブドゥル・アズィーズとその仲間たち | いってみよう! 夫婦で GO!GO! 世界一周。

アブドゥル・アズィーズとその仲間たち


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生ジュース屋では一杯25ポンド(約60円)ほどでジュースが飲める


ラマダンの明けた夜、昨日知り合ったシリアの青年の家へ向かった。
今夜、飲みに行こうと約束していたからである。
それにしても、イスラム教徒なのに、飲酒なんかして良いのだろうか。
いささかの疑問を抱きながら、お菓子屋街を進んだ。


ドクター・サーメルの家の前を通ったとき、丁度、サーメルが入り口から顔を出していた。
サーメルは私の顔を見ると、嬉しそうに顔を綻ばせ、「ウェルカム。」と、中に入るように手招きした。


「でも、アブドゥル・アズィーズの家に行かないといかないんだよ。」
と拒んだが、サーメルは強引に中に入れようとする。
「大丈夫。電話するから。」と言うので、
そのまま歯科医サーメルの診療所でアブドゥルアズィーズを待つことになった。


診療所の待合室でしばらく待っていると、
数分ほどして、アブドゥル・アズィーズがやってきた。


軽く握手して、再会を喜んだ後、私たちは彼の家へと移動した。
父親を紹介すると、アブドゥル・アズィーズはどこかへ行ってしまったので、
私はしばらくお父さんのアブドゥルさんとしゃべった。


アブドゥルさんは英語はしゃべれないが、それでもなんとなく会話はできた。
イスラム教の話になると、テレビでメッカの巡礼のライブ映像を見せてくれた。
詠唱されるクルアーンには、英語訳の字幕が付いていた。
多くの人たちが、カーバ神殿の周りで祈りを捧げていた。
何百万の人が毎日、同じように祈っているのだと思うと、胸の中に熱いものがこみ上げてくる。


イスラム教徒の熱い信仰心に感動していると、アブドゥル・アズィーズが戻ってきた。
彼は「シーシャ?」と聞いてきた。


そういえば、中東に来て、一度も水タバコを吸ったことがなかった。
私は喜んで、「イエス。」と答えた。


アブドゥル・アズィーズに連れられるまま、表通りに出るとお菓子屋のアリがいた。
アズィーズはアリに何やら話しかける。
どうやら、「シーシャの道具を貸してくれ。」というようなことを言っているようである。


二人の会話を横から聞いていると、なにやら揉めているような感じだったが、
話の折り合いが着くと、「ちょっと待て。」と言ってアズィーズは、どこかへ消えた。
数分後、シーシャの道具を持って帰って来ると、再び、私たちはドクター・サーメルの診療所に戻った。


中には、サーメルの助手のアンマールとアブーディ、そして仕立て屋のマーヘルがいた。
ドクター・サーメル歯科は近所の仲間の溜まり場になっているのかもしれない。
アブドゥル・アズィーズが順番に紹介してくれる。みんな気さくな連中だった。
英語はしゃべれないが、トルコ出身のアブーディだけは少ししゃべれるようだった。
みんな日本からの珍客に興味津々のようで、いろいろ質問された。
アラビア語は分からないが、アブーディの通訳のおかげで、なんとか意思の疎通はできたようだ。


お菓子屋のアリもいつの間にか戻ってきて、みんなでシーシャを吹かした。
シーシャは以外に吸うのが難しかった。煙をあまり出せずにいると、
みんなして、「こうやるんだ。」と教えてくれるが、なかなかうまく行かない。


何度目かでようやく、うまく吸えるようになった。


シーシャの甘い香りを味わい、楽しい時間を過ごした後、
「行くか。」ということで、アブドゥル・アズィーズとアリと私は外に出た。


いよいよ飲みに行くのか?


だがしかし、時計を見ると、いつの間にか12時を回っていた。
そろそろ帰らなければ、ユリが心配するかもしれない。


そのことを伝えると、アブドゥル・アズィーズは、
「オッケー、じゃあまた明日、俺んちに来い。ユリも一緒にな。」と言って、

アリの車でホテルまで送ってくれた。
二人はそのまま、爆音をかき鳴らして夜の街に消えていった。
これから盛り場にでもくりだすのだろうか。


結局、飲むことは無かったが、シーシャを吸えたからまぁいいか。(yo)