廻る廻るスーフィーダンス2
ショーは10分遅れで始まった。
打楽器と笛、それから土産物屋で売っていた
あの弦楽器の音にのせて、歌い手が歌いはじめると、
いよいよ巨大なスカートのようなものを身に着けた男が登場。
廻りながら舞台の中央まで行くと、
男はそのまま延々と廻りつづけた。
休むことなくぐるぐると。
10分。
20分。
途中、何枚か重ねてあるスカートを
一枚また一枚と脱いでいく間も、ぐるぐる。ぐるぐる。
普通ならとっくに目が廻っていそうなものだが、
全然平気なようで、ぐるぐる。ぐるぐる。
そのまま約30分間、男は廻り続けた。
これで、ショーは終わりかと思いきや、
今度はスカートをはいた男が2人出てきた。
シングルぐるの次は、
ダブルぐるぐるだった。
やっぱり、
10分。
20分。
ほっとけばいつまででも廻っていそうだ。
タンヌーラと呼ばれるこの踊りは、もともと宗教的なもので、
廻ることで神と一体になることができると考えられているらしい。
確かに、廻りながら男は何やら祈りのようなものを口にしている様子だった。
何枚も重ねたスカートやその模様の意味などは分からないが、
長時間廻り続けるのには相当な精神力が必要だろう。
並みの人には不可能だ。
ショーはたっぷり、1時間30分程あった。
旋舞もさることながら、演奏もすばらしい。
これだけの内容で無料とはエジプト政府も太っ腹である。
ユリもすごく満足している様子だった。
帰りはタクシーで帰ることにしたが、
相変わらず結構吹っかけてくるドライバーばかりだった。
やはり、観光客だからなぁ。
と思っていると、エジプト人客も乗車拒否されていた。
タクシードライバーは誰に対しても強気らしい。
大体5ポンド位だろうと思い、
タクシーが停まるたびに交渉するのだが、
その値段で行ってくれるタクシーは皆無。
この際、高くても良いかと思っていると、
一台のタクシーがやってきてドアが開いた。
先ほど断られたタクシーだった。
「乗れ」という。
5ポンドで宿周辺まで行ってくれるらしい。
見ると、後部座席は一杯で、
助手席に無理やり2人座ることになった。
窮屈な思いをしている私たちをよそに、
タクシーは夜のカイロを颯爽と駆け抜けた。
運転手は笑っていた。(yo)

