ドンデットの夕日
次の目的地はラオスの最南端。
カンボジアとの国境も近いデット島だ。
この地域はメコン河に約4000もの島々が浮かんでいるので、
シーパンドンと呼ばれている。
ラオス語でシーパン(4000)ドン(島)という訳だ。
シーパンドンの中でも大きな島がデット島で、
そこには旅行者向けのバンガローがたくさんあるらしい。
島へはナカサンという村からボートで渡らないと行けない。
朝早く、私たちはローカルバスでナカサンを目指すことにしていた。
パクセーのホテルからバスターミナルまでトゥクトゥクで10000キップ(約1.1ドル)。
バスターミナルからナカサンまでは30000キップ(約3.5ドル)ということだった。
VIPバスだとわずか2時間ほどで到着するとのことだったが、
一人60000キップ(約7ドル)もするので、
時間がかかってもトータルで2ドルほど安いローカルバスで移動することにしたのである。
7時過ぎにホテルをチェックアウトし、
バスターミナルまでのトゥクトゥクを拾おうとすると、親父が声をかけて来た。
「どこへ行くんだい?シーパンドン?それならVIPバスの方がいいよ。」
聞くと、ローカルバスはナカサンまで40000キップ(約4.6ドル)らしい。
ガソリン価格が値上がりしているため、運賃も上がったようである。
こうなるとVIPバスとローカルバスの違いはトータルで、
わずか10000キップ(約1.1ドル)しか変わらない。
4時間かかるローカルバスにメリットを感じられなくなったので、
急遽VIPバスで行くことに決めた。
VIPバスはバスターミナルに停まっており、
そこまでのトゥクトゥク代は、フリーという事だった。
バスターミナルに着き、その場で料金を払い、VIPバスに乗り込む。
乗客は私たちのほかにもう一組だけだった。
バスが走り出すと案の定、客をピックアップしにホテルを回りだした。
やっぱり満員にするんだろうなぁ。
と思いながら、窓を眺めていると見覚えのある風景が。
なんと走り出したバスは私たちの泊まっていたランカムホテル前に、
再び戻ってしまった。
そしてしばらく停車。どうやらそこはツアー会社の前だった。
このバスはパクセートラベルとは別のツアー会社のバスだった。
バスターミナルまで行く必要があったのだろうか?
こんなことなら、おとなしくホテルの前で待たせとけば良いではないか。
不思議に思っていると、ぞろぞろと人が乗り込んできた。
6人乗りのバスは一杯になった。しかし乗客は7人。
後ろの席に3人、前の席に4人座らされた。
私たちが座ったのは前の席。
3人がけのシートに4人も座るものだから、とても窮屈である。
おまけに、隣の欧米人は足を開けて多くのスペースをとっている。
私は足も閉じて体を出来るだけ小さくして乗っているというのに。
なんで欧米人はこんなにも態度がでかいのだろうか。
窮屈なのは急遽当日私たちが増えたためであったのかもしれない。
私は2時間その狭さに耐えなければならなかった。
バスはやはり昨日と同じように一度ムオンまで寄り、
またそこで一人ピックアップした。
その人は助手席に座ることになった。
主要道路からナカサンへと続く道は悪く、
水溜りの上を通るたびに、バスが激しくバウンドした。
ナカサンの船着場からドンデットまでは一人15000キップ(約1.7ドル)。
メコン河はすごいスピードで流れている。
こんな流れの速い中ををボートで渡れるのだろうか?
心配していると、ボートの親父がエンジンをかけはじめた。
モーターボートだった。それなら安心だと船が出発するのを待つ。
しかし、壊れているのか一向にエンジンがかからない。
5回6回、なんどか紐をひっぱってやってようやくかかった。
さて、これでようやく出発だと思うことも束の間。
岸を離れてしばらくすると、エンジンがプスプスと頼りない音を出して、停まった。
あぁ、流される~!
しかし、幸いにもまだ岸からそう離れていなかったので、
岸にいた親父が手でボートを引き寄せ、最悪の事態は免れた。
あぶなかった。
新しいボートに乗り換えて、仕切りなおす。
乗り換えたボートは一発でエンジンがかかった。。
デット島にはたくさんのバンガロー型ゲストハウスが建っており、
主にサンライズ側とサンセット側に分けられる。
私たちは夕日を眺めることができるサンセット側に宿をとることにした。
何軒かまわって部屋を見せてもらう。
ほとんどの部屋は竹で編まれた壁に蚊帳と一緒にベッドが1つだけ。
という簡素なもので、トイレやシャワーは共同。
シャワーは水のみでホットシャワーはなく、おまけに電気も使えなかった。
大体が一泊30000キップ(約3.5ドル)の中、
私たちはティーナゲストハウスというところに決めた。
一晩20000キップ(約2.3ドル)で、トイレが洋式だった。
バンガローには私たちの他に3人ほど宿泊しているようだった。
島はとてものどかで牛の糞がそこかしこに落ちている。
小さな島は外国人旅行者で一杯だった。
電気は通っていないので、発電機で発電している。
そのせいか、インターネット屋の料金は1分400キップ、
1時間24000キップ(約3ドル)とかなり割高だった。
サワンやパクセーと比べると物価も少々高いようである。
ひととおりブラブラすると、
バンガローのハンモックに揺られながらメコン河を眺めた。
のんびりとした時間が流れはじめた。(yo)






