以前の記事で、記憶とは神経細胞のネットワーク、と書きました。これは、以前にみたNHKの科学ドキュメンタリー「ヒューマニエンス」の「記憶」の回の放送から教えていただいたことです。記憶研究、脳科学の最先端の知見についてとてもわかりやすく紹介してくれていて、本当に面白く、勉強になりました。
「整理整頓」の回の内容も、以前に書いた教材整理問題を考える際に参考になりました。大学の研究室を訪問して、スタッフがランダムに選んだ本のタイトルを言って研究者に何秒で探し出せるか試してもらう実験シーンがあります。研究室内に大量の本があり、一見乱雑に並べられているように見えるのに、タイトルを伝えるとわずか10数秒で見つけてくる。他方、研究室内のモノがすごく少ない研究者の方が、意外にも苦戦して時間内に見つけられずギブアップ。見た目で整理されているかどうかと、頭の中で整理されているかどうかが、必ずしもイコールではない、ということがよくわかるシーンでした。「一見散らかっているようだが自分の中では整理されている」という、にわかに信じがたい子供の言葉を信じることを後押ししてくれました。
「ヒューマニエンス」がこれまでに扱ったテーマは、「神経」「免疫」「歯」「体温」「背骨」といった人体のことから、「植物」「土」「虫」といった環境のこと、「時間」「友情」「親と子」「遊び」など人間関係や社会に関することなど、本当に多様です。織田裕二さんと藤井彩子アナのコンビとゲストたちの掛け合いも軽妙で面白く、世界レベルで最先端の科学的知見を、子供でも十分に理解できるわかりやすさで伝えているという点で、優れた科学番組をたくさん世に出してきたNHKの番組の中でも、出色の出来だと思います。
それにしても織田裕二さん、「東京ラブストーリー」をリアルタイムで観ていた世代の私には、ほぼカンチと青島俊作巡査部長のイメージしかなかったんですが、ヒューマニエンスを見始めてからすっかり印象が変わりました。多様な経験と多彩な趣味に裏打ちされた感性と知性の高さに脱帽です。
2020年に放送開始されたこの番組、今はNHK BSで毎週火曜の午後5時から放送されています(BS P4Kはその前日夜10時)。全てではありませんが、一部の回についてはNHKオンデマンドでも配信されているようです。もし子供が興味を示せば、一緒に見てもいいかもです。超おすすめです!