カラー化ビフォーアフターと「ミッドナイト・イン・パリ」「ムカデ人間2」 | 尾山泰永の漫画生活

カラー化ビフォーアフターと「ミッドナイト・イン・パリ」「ムカデ人間2」

カラー化ビフォーアフター

今までの見慣れたコマは色彩のないモノクロームの世界。
リボンとスカートも同じ無味乾燥なグラデーションで区別できない問題を抱えていました。

他のコマともまたがってなにやら女子高生の娘さんも窮屈そう…。
しかし匠はこの枠線を取払い新しくワクを作ったのです!
匠はこの枠線を取り払って何をするつもりなのでしょう?

なんということでしょう!
匠が枠を取り払って作ったのは新しい色彩鮮やかな背景だったのです!
これでもうお母さんも無味乾燥な画面に悩まされる事はありません。

女子高生の娘さんの肌も色づき血色がいい女性に大変身!
これからはガングロギャルと間違われる事はないでしょう!

…って事で「大改造劇的ビフォーアフター」風に書いてみましたw
今日はコミックスの裏表紙の絵の為に漫画のコマをこんなカンジで大改造してましたよ~!
5コマ着色したんですけど後はデザイナーさんにおまかせです(^^;)



ミッドナイト・イン・パリ [DVD]/角川書店

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ウディ・アレン監督がノスタルジックなタッチで描く「ミッドナイト・イン・パリ」
今回はオーウェン・ウィルソンが主人公をウディ・アレン風に演じてて面白いです!

映画脚本家のギルは脚本執筆に苦戦する中婚約者のイネス、両親と共にパリへやってきた。
憧れのパリに喜ぶギルだったがイネスはマリブに住みたいと言って意見が合わない。
友人ポールの出会いイネスは意気投合して街を周るがギルはポールが気に入らないのだった。
ギルが夜中に酔って一人で街を歩くといつの間にかそこは憧れの1920年のパリだった…。

いつの間にか脚本家の男が1920年のパリに迷い込むファンタジー恋愛映画です。
過去に戻るんですけどタイムトラベルものみたいなカンジじゃないんですよね(^^;)

妻との関係が悪くなったギルが迷いこんだのは憧れの1920年代のパリ。
そこにはジャン・コクトー、アーネスト・ヘミングウェイと名だたる有名人がいます。
ギルはそこで憧れの人々に出会い、作家としていろいろな話を聞き感動するのです。

そしてそこで出会ったパブロ・ピカソの愛人アドリアナに一目惚れしてしまうのでした。
夜が過ぎるとまた妻と言い争いになりギルはアドリアナとの関係に葛藤します。
ギルはこの不思議な三角関係にどう決着をつけるのでしょうか!?

昔の作品や芸術が好きな懐古主義のギルは過去の人々にいろいろ話を聞きます。
そして過去の憧れの人物たちもまた自分が生きている時代よりも過去のモノが好きだと知るのです。

過去のものに捕われてないで今を楽しもうっていうテーマの作品なんですよね。
ギルは最後に今を楽しむという決断をするのですが、その終り方がすごくノスタルジックw

ウディ・アレン監督の作品にしては毒があまりない方ですごく優しい雰囲気の作品です。
オーウェン・ウィルソンが神経質で理屈屋な役を演じてるのが良かったですね。
ちょっと猫背でトボトボ歩く姿が本当にウディ・アレン監督にそっくりですからw

たまにはこういう小洒落た映画も観ておこうと思いましたw



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私が今まで観た中で一番モラルに反しててかつ凶悪なホラー映画「ムカデ人間2」
かなり危険な内容になっているのでここから先は怖いのが嫌いな方は読まない方がいいです(^^;)

地下駐車場の警備員をしている中年男マーティンは「ムカデ人間」のDVDを観ていつも妄想する。
彼の欲望はDVDを繰り返し観るうちに強くなり、ついにムカデ人間を作ろうとするのだが…。

前作の「ムカデ人間」は結構危ないシーンはうまくカットされてますが今回はモロ出しです(^^;)
しかも…今回はつなげる人数が12人とかなり増えてたりします。

主人公のマーティンは太って小柄な醜い中年男でいつも母親からけなされる毎日を送っています。
そんな彼の心の拠り所が前作「ムカデ人間」のDVDを鑑賞しながら妄想する事なのでした。

そしてついにムカデ人間を自分で作る為に行動を起こすのです。
今回は12人つなげるのでマーティンが人々を攫って閉じ込めていくシーンがかなり続きます(^^;)

主人公のマーティンがほとんど喋らないで物語が淡々と進むのが本当に怖いんですよね~。
目がギョロっとしてていつも汗ばんだカンジがなんとも言えず恐ろしい…。

文句を言ってくる強面の住人、駐車場を覗いてあざ笑った女性、妊婦と被害者は多岐に渡ります。
ある日自分の「ムカデ人間」コレクションをズタズタにした母親を殺害してしまいます。
そこからさらに行動がエスカレートして自分の心の傷を癒すフリをしてた先生も銃で撃つのです。

DVDで刺激を受けた主人公が危ない行動に出るんですが映画のようにうまくいきません。
前作の博士と違い医療知識もなくて麻酔もなしに雑に切ろうとするんです(^^;)
つなぐのもなんとホッチキスでダイレクトなんですよね…。

もうこの文章だけで嫌な想像できちゃうと思いますが、実際ずっと体が緊張しちゃってました…。
本当に痛々しい映像のオンパレードで後半は妥協がほとんど感じられません…。

これはカラーだったら正視できないからモノクロなんだろうなぁ(^^;)
こういうのがトラウマになるって方は絶対に観てはいけませんよ!!!

この監督さんはグロい映像を撮ってはいますがテーマは結構しっかりしてる気がするんですよね。
メディアに影響されて真似をしてもフィクションのように上手くいかないってお話ですから。
ラストも前作のような制裁を受けて終わりではなく現実のようなグダグダ感があります。

Don't Try This!!

「ムカデ人間3」は米刑務所で500人をつなぐお話でもうクランクインしてるようです(^^;)
次回はちょっとコメディ色が強い作品だそうですよ~。