全仏オープン、男子シングルス準決勝は、2試合とも素晴らしい内容でした。
今大会心配されていたナダルのメンタルも、ソダーリング戦の前に、胸のうちを吐露したことで、切り替えれたのか、いつも通りに戻っていました。
マレーのサービスゲームで、マレーのゲームポイントの時に、線審がフォルト、とコールしたのを、入っていたよ、と(サービスエースと)認めて、ベンチに引き上げていく姿は、さすがでした。
こういうところ、ジュニアの子たちも見習いたいものです。
2試合目のフェデラー対ジョコビッチ戦は、今大会最も心に残る試合となりました。
この試合にジョコビッチが勝っていれば、ナダルの結果に関係なく、ジョコビッチのランキングが1位になることが、決まっていました。
それを止められるのは、フェデラーだけだったのです。
ナダルファンも、フェデラーを応援していたことでしょう。
第1セットをタイブレーク、第2セットを6-3で、フェデラーが連取し、第3セットをジョコビッチが6-3で獲り返しました。
全ては第4セットに凝縮されていました。
ラリー戦は、ジョコビッチに分があるように感じました。
フェデラーのファーストサーブの確率も下がっていきます。
このゲームをジョコビッチが獲ると、日没サスペンデッドで、ファイナルセットは翌日に持ち越しか、と思われました。
一進一退の、見応えある攻防が続きます。
タイブレークに入って、フェデラーのポイントが先行しました。
フェデラーから、カウント6-3の場面。
全盛期を彷彿とさせるフェデラーの203km/hのサーブが、センターに決まりました。
フィリップ・シャトリエのロジャーファンは、優勝したのかというくらいの喜び方でした。
試合後に、お互いを称えあう姿が、マスコミの報道写真に使われていましたね。
ここのところ、ジョコビッチの人間性に敬服させられることが多いです。
東日本大震災のチャリティもそうですし、フェデラーとの試合中にも、相手の素晴らしいショットに苦笑いしたり。
連勝記録は43で止められたけれど、ずっと(ナダル、フェデラーに次ぐ)No.3の男、と称されてきた彼が、こんなふうに突き抜けたのは、テニスの技術ではなく、人として何かが変わったからではないかと思いました。
素晴らしい試合が観れて、ハッピーでした。
フェデラーは、大きな仕事をしてくれました。
ありがとう
おかげで、久しぶりに、フェデラー対ナダルの決勝戦が実現しました
お楽しみは、まだ続きます。