4月 桜ヒラヒラ ④


『お散歩♪お散歩嬉しいな♪』

白い尻尾をパタパタさせながら、しろくまがリードをつけてもらっている。

『暑くない?アタシ家にいようかな?』

気だるそうにこあらが喋る。

彩ちゃんが準備していた、お弁当の包みをこあらに

みせる。

すると、こあらがすくっと立ち上がり

『お散歩♪お散歩♪嬉しいな♪』

と、しろくまと一緒に歌いだす。

『車じゃないよね?ねぇ?』

潤んだ目で上目づかい。必死にぱんだが

問いかける。

(普段からこんだけ可愛ければいいのに)

『今日は桜公園まで歩くよ』

『絶対?約束だからね!嘘ついたら本当に怒よ?』

(必死だな・・・)

『じゃ行こうか』

4月にしては少し寒い。山から吹き下ろす風が

冷たい。

雲一つない晴天。寒いと言っても太陽からの

光が暖かい。

絶好の散歩日和。





桜公園に着くと、平日だからだろうか人はまばら、

3組程度しかいない。

『人少なくてよかったね♪』

彩ちゃんが嬉しそうに話す。

『そうだね~風も気持ちいいし。あの桜の

下でいい?』

『うん♪』

持ってきたレジャーシートを敷き、お弁当を広げる

『私、卵焼きがいい』


『アタシ、ウインナーとおにぎり』



『ボクは全部♪』


『はいはい。あなた達の分は別に用意して

あるから』

そう言うと彩ちゃんは、小さめのお弁当を3つだし、

それぞれの前に置くとふたを開けた。

『うわぁ~!!』

3人がハモる

『ボク、1人で全部食べてもいいの?』

白い尻尾が揺れる。

『いただきます』

黒い尻尾も揺れる。

『ガフガフ、むしゃむしゃ』

茶色尻尾は激しく揺れる。


『もう、お腹いっぱい』

『お父さんだらしないなぁ。アタシまだ

食べれるよ。それ食べてあげようか?』

『ダメです』

茶色尻尾が下がる。

『お母さん、ボクと遊ぼう♪』

『私も♪お父さん片付け宜しく!』

『アタシ、ここで寝るね』

黒い尻尾と白い尻尾が走りだす。

『ちょっと、待って!!』

彩ちゃんが追いかける。

茶色尻尾はもう寝息を立てている。

僕はタバコにひを付け、空を見上げる。

桜の花びらがヒラヒラ降りてくる。

(いい天気だ・・・僕も昼寝でもしような・・・)

『待って!!』

『ヤダ~~~笑』

『捕まるもんか』

『お母さん、足遅い』

『いい加減にしなさい・・・』

『ごめんなさい・・・』

(寝れない、ホントよく喋る・・・)