医者が教えてくれない「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のブログ

医者が教えてくれない「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のブログ

このブログは2007年に「睡眠時無呼吸症(SAS)」と診断された本人が、様々な情報や体験から語る「SAS ペイシェントの為のブロク」です。

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皆さん、こんにちわ。

前回から始めた「SASに、どの様に立ち向かうか」ですが、今回は現時点での治療効果が一番「確実かつ有効」とされているCPAPについて綴って行きたいと思います。

CPAPは医療機関でリースされる治療器で毎月、医療機関へのデーター提出と検診を受け、自己負担金の5,000円を納める方式ですので、年間60,000円の治療費が必要となります。

CPAP治療は「数十年単位」になりますので、結構な負担となりますね。


実は、私くしも『この程度の機械を使った長期治療なら買い取りの方がイイか。』と思い医療機関から来た「CPAP提供リース会社」に交渉したのですが、驚きの回答が帰ってきました。

【基本、医療器具なので、お売り出来ません。】
【仮に買い取りされたとしても、価格としては45万円で故障修理は全て自己負担となります。】

故障に関しては「単純構造」なので『心配無いな』と思ったのですが、単に空気を送るだけ(多少の記録能力及び送風調整機能は有るが)の構造でこの価格は驚きでした。

この数年後に「高価格のカラクリ」をTV特番で知る事になるのですが。


以前にも書きましたが、私はCPAP治療を途中で辞めました。
じゃあ、「何も治療をしてい無いのか?」と言うと「自分なりの手立て」は行っています。
「ソノ事」についての詳細は又、後日に。


話はCPAP治療に戻ります。

CPAP治療は「合う人と合わない人」が存在し、合わない人の症状としては。
その1 鼻の粘膜や口内の乾きによる不快感。
    
その2 機械からの送風やマスク装着による睡眠障害。

その3 機械作動音とマスクからの排気音等による、同室就寝者睡眠の妨げ。

コレらの事が障害となり、CPAP治療を断念する要因となります。

その1の「乾燥問題」については治療器に付ける「加湿装置」が有るのでソレを接続する事で緩和が可能です。
しかし「精製水の使用や洗浄」と「送風ホース・マスク内の結露」ソレをカバーする為の「電熱線入りホース」等、やはり全てが「コスト高」に繋がる事。


その2の「マスク系問題」は、数年単位で行われる「機種交換」が原因の「慣れ的なモノ」と寝相に起因する「基本姿勢が仰向け寝」と言う部分です。

マスクは「頭部バンド」で固定され「シリコンゴム装着部」を鼻周辺に密着させる形となります。
「ゴム系」を嫌う体質の人や「横向き寝」を行う事による「マスクのズレ」、「頭部バンド」の夏場の暑さによる「寝苦しさ」これらが主な要因です。


その3の「同室者系問題」はチョット厄介ですね。「住環境問題」も伴いますので。

CPAPの作動中は空気を送る「フシュー」っと言う音が鳴り続けます。
治療中のMAX送風時にマスクを外すと「フシャーー」と更に強烈な音に変わります。

個室で「一人寝が出来れば」イイのですが、元々そんな環境だと「SAS症状」も見つけれ無かったでしょうし「爆音イビキよりもマシ」と思ってもらうしか無いでしょう。


「SAS」は未だに「周囲に理解されにくい病」で御座います。
せめて「家族だけには理解してもらいたい」ですね。


次回は「治療器の個人輸入」と「とっても参考になるブログ」をご紹介いたします。

では、皆様に安眠が訪れます様に。
皆さん、こんにちわ。

第4回目の今回からは、数回に渡って「SASに、どの様に立ち向かうか」について綴って行きたいと思います。

近年、「睡眠時無呼吸症候群」の治療には「専門医院で貸出すCPAP」の他にも様々なアイテムが出回っています。

「CPAP」については次回にチョット「濃い内容のお話」をして行きたいと思っていますので、今回はスルー致します。


では、アイテムのお話に戻ります。

「SASの重症患者」に歯科医師が処方してくれるのがコレ。

「スリープスプリント」と言うプラスチック製のマウスピースです。

CPAP同様に「SAS重症患者」には医療補助金が出る治療器具です。
私くしも「歯型に合わせて作って頂き」所有しております。

自分も含めて、歯並びの良くない=噛み合わせが悪い=「下アゴがズレてる」と言う事が多く見受けられる様です。

現に私は「顎関節症」の予兆『大きく口を開けると耳横で音がする』状態で、芸人の志村けんの『アイ~ン』の様に下アゴを突き出して口を開けると音はしないので本来のアゴ位置よりも気道側にズレている状態と自覚しています。

そこで歯科医に相談し「レントゲン撮影の結果」スプリント装着によって気道が5ミリ程度広がる事を確認出来ました。

この「5ミリ」が超重要で「病状改善」に結びつく可能性が有るのです。

人は寝ている時には「全身脱力状態」となり、首やアゴ廻りの筋肉も同様の状態となります。
特に気道部は「仰向けで寝」の場合は重力によって「歯の上下が離れた状態」となり、それによって舌根部が落ち込み気道が極端に狭くなります。

この「気道の閉塞」を改善してくれる可能性を持つのが「スリープスプリント」なのです。

しかし、この「スリープスプリント」も万能では有りませんので、他の治療器具同様に「装着者の努力」も必要です。

その1、『装着したら口内をスボメて真空状態にし、就寝中も持続させる。』
コレは「スプリント・歯・舌を密着させる事によって【下顎と舌根の落ち込み】を防ぐ」為です。

その2,『毎朝洗浄、毎晩装着&歯科定期検診の受診』
要は「入れ歯」と同じなので油断していると「菌が繁殖してトンデモナイこと」になります。又、噛み合わせに「負荷を掛けた状態を続ける事」になるので、当初の調整が必須となります。

『歯がイタイ』や『アゴがダルくて寝れない』なんてことじゃ「本末転倒」でございますので。

以上が「スリープスプリント」の説明で御座いました。


私が思うに『SASには「歯の噛み合わが悪い」と言う事も密接に関係するのでは?』と思っています。

現に「標準体型にも多い」のは「気道の狭さ=噛み合わせによるモノ」と考えれば理屈が通るワケですしネ。

次回は「CPAPについて」様々な事を書いて行きたいと思います。

では、皆様に安眠が訪れます様に。
皆さん、こんにちわ。

今回は「SASの厄介な部分」についてお話を進めていきたいと思います。

最初に【血中酸素飽和度】について知っておいて頂きたいと思いますのでコチラの関係から。

簡単には「血液内の酸素量」を表す言葉で、通常の健康体においては98%前後をキープしながら生活をしています。

これが96%を切ると「呼吸不全」となり90%で「酸素吸入が必要」なレベルとなり、プロのマラソンランナーでさえ、ゴールした時点での数値は最低値でも93%と言われ、それ以下だと気絶するらしいです。

なぜ、コンナ話しをするのか?と言うと。

「SAS」と「血中酸素飽和度」には密接な関係が有るのです。

ちなみに、私くしの「SASスコアー」は以下の状態と報告を受けました。

計測時間5時間半中に
無呼吸数87回
低呼吸数91回
最長無呼吸時間75秒(1分15秒)
睡眠中の最低酸素飽和度76%

一時間あたりで32回の呼吸障害が起き、それが1分以上って事ですね。
大げさに言うと「寝ている時の半分は呼吸してい無い」って事になりますし、もし起きていたら低酸素状態で「気絶」しています。
この酸素飽和度76%と言う数値は3,500メートル級の登山家の「酸欠危険値」と同等とのことです。

チョット脇道へお話が逸れましたので、改めて。


「SAS」の最中はドンドン酸素量が低下して行きますが、寝ていても呼吸が苦しなって目覚めたりはしません。

それどころか、何事も無かったの様に普通に呼吸が始まり、又イビキをかきだすのです。

唯一の自覚症状と言えば「目覚め時の頭痛」若しくは「日中の睡魔」くらい。
どちらも「偏頭痛や過労・睡眠不足」で片付けられてしまう症状です。

なので「寝ている時を見ていた人に指摘されないと理解らない」厄介な病なのです。

それと、もう一つ厄介なのが「SAS」は「新陳代謝を妨げる性質」が有ると言う事です。


痩せるために有効と言われるのが「食事制限」と「筋肉量の増」なのは皆さん御存知かと。

「筋肉量を増やす」=「新陳代謝量の増加」なので「寝ている間でも消費カロリーが増える」その「寝ている間の新陳代謝を妨げる」のが「SAS」の症状なのです。

筋肉が脂肪を燃焼するには「酸素」が不可欠となります。
その酸素の供給が減る「SAS」・・・。

もう、お判りですね。

「負のスパイラル」からどうやって抜け出すか。
「SAS」との知恵比べの始まりです。


次回は「SASに、どの様に立ち向かうか」について語って行きたいと思います。

では、皆様に安眠が訪れます様に。