長女(高1)が中学のときに巻き込まれた、
すったもんだ事件をネタに書いたエッセイに、
賞をいただきまして、授賞式に出席しました。
そのときに求められたコメントで、
「“親はなくても子は育つ”というのは、ご近所とのつながりがあって、
よその子でも悪いことをしたら、ちゃんと叱ってくれる大人がいた時代、
叱ることができた昔の話しです。
私の知人に、『子供なんてほっといたってちゃんと育つわよ』と
言い放った人がいます。でも、どんな事情かはわかりませんが、
その人のお子さんは、登校拒否から高校はフリースクールだったと
聞いています。
自分の経験から、ただたんに食事を与え、身の回りのお世話をすることだけが
子育てとは思いません。長い年月をかけ、考える力、感じる力、という、
中身を育てていくことだと思います」
というようなことを、お話ししました。
今の若い大人達を見ていると、体は充分大人なのに、
中身があまりにも幼いような気がします。
どんな善人も、どんな極悪人も、生まれた瞬間はみな同じで真っ白な状態です。
だからこそ大切なのは、育っていく過程なのではないかと思うのです。
その1番近くにいる親が、善悪の判断や感情豊かでいられること、
などなどをしっかりと教えていかなければいけないのではないかと思います。
でもそれは、とてつもなく難しいことで、親だって完璧ではないのに、
教えたり導いたりしなければいけない、大変な営みです。
だから親になって19年たっても、いまだに、あーでもない、こーでもないと
悩み迷いヘコみ、一喜一憂する毎日です。
体験してみて始めてわかることなんですけどね。
そうやって親になっていくことを子供に教えられているような気がします。
親として子供に教える、親として子供に教わる。
お互いに育て合いっこしながら、幸せな日々を紡いで行けたらいいですね。
今日は、まだまだ未熟なうんちくを、偉そうに傾けたゆきえでした。