「親が古い建物の宿が好きで、金具屋に泊まってみたいと言っている」。写真を見ると、木造の建物が何階も重なっていて、たしかに一度は泊まってみたくなります。いい宿です。
ただ、予約の手前で気になってきます。親の足で階段は大丈夫か。食事の部屋までどれくらい歩くのか。夜のお風呂は混まないか。レビューを読んでも、泊まる人によって合う・合わないが分かれていそうで、決めきれない。迷いますよね。その気持ち、よく分かります。
階段がつらい親には合いにくい宿です。でも、ゆっくり階段を上れる親なら、建物とお湯をいちばん楽しめる泊まり方があります。
渋温泉の金具屋のレビューで迷ったら、親の足とお風呂と夕食で考える
● 自分の足で階段をゆっくり上り下りできる親と、古い建物と温泉めぐりを楽しむ旅に合います
● 館内は昔の建物のままで階段と段差が多く、車いすは使えません
● 建物にこだわった木造の客室は9室で、予約で選べるのはそのプランだけです
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 宿名 | 渋温泉 歴史の宿 金具屋 |
| 客室 | 客室Aプラン(厳選木造9室)、客室Bプラン(ゆったり和室)、客室Cプラン(一般和室)の3つ。どれも定員欄は2人〜5人 |
| お風呂 | 男女別の露天風呂、入れ替わりの内風呂2つ、無料・予約不要の貸切風呂5つ。部屋のお風呂はバス付のプランだけ |
| 食事 | 夕食も朝食もお食事処(個室ではない)。部屋食はありません |
| 館内の移動 | 階段・段差が多く、車いすは使えません |
| 重大な条件 | 18時を過ぎるときは連絡、20時を過ぎると夕食の用意ができません。部屋の指定はできません |
ここから、親と泊まったときにどんな時間になるのかを、順に見ていきます。
うちの親は、金具屋に合う?
同じ宿でも、親の体の調子と、何を楽しみに行くかで答えが変わります。まずは次の問いに、親の顔を思い浮かべながら答えてみてください。
- 階段を手すりなしでも、休み休みなら上れる? → いいえなら、この宿は見送って、段差の少ない宿を探すほうが安心です
- 建物そのものを見るのが旅の目的? → はいなら、客室Aプラン(厳選木造9室)の「厳選木造9室!建築にこだわるプラン」
- 大浴場で知らない人と一緒になるのが気になる? → はいなら、Bプランの和室で選ぶ「天然温泉バス付客室プラン」
- 夕食の品数が多いと食べきれない? → はいなら、「新しい夜の楽しみ方を提案!りんごで育った信州牛【牛鍋定食】プラン」
どれにも当てはまらず、まず普通に泊まってみたいなら、「しぶのじぶ煮 スタンダードプラン」が宿のいちばん基本の形です。
金具屋に泊まると、どんな時間を楽しめるか
この宿は、国の登録有形文化財になっている「斉月楼」と「大広間」を中心にした建物です。部屋ごとに造りが違い、床の間や欄間、天井の板まで昔ながらの和室になっています。親が建物を見るのが好きなら、廊下を歩くだけで話がはずむはずです。
もうひとつはお湯。宿の専用の源泉を4つ持ち、泉質の違うお風呂をめぐる「館内八湯めぐり」ができます。昼の清掃の時間を除けば、一晩中入れます。夜中でもです。夕食のあとに一度、夜中に目が覚めたらもう一度、朝にもう一度。そういう入り方ができるのは、温泉好きの親にはうれしいところです。
| 今回の条件 | 宿の内容 | 合うか |
|---|---|---|
| 親が階段を上り下りする | 昔の建物のままで、階段・段差が多数 | 親の足しだい |
| 車いすで泊まる | 車いすは使えません | 合わない |
| 大浴場以外で入りたい | 無料・予約不要の貸切風呂が5つ | 合う |
| 部屋で食事をしたい | 夕食・朝食ともお食事処 | 合わない |
| 夕食を軽めにしたい | 牛鍋定食のプランがある | 合う |
階段がいちばんの壁ですが、そこを越えられる親にとっては、ほかの宿では味わえない一晩になります。
親と泊まる客室は、3つのうちどれを選ぶか
客室は3つ。どれも和室で、トイレは付いていて、定員欄は2人〜5人です。親と子の2人でも、親2人と子ども家族で5人でも、1部屋に収まります。
| 客室 | どんな部屋か | 向いている親 |
|---|---|---|
| 客室Cプラン(一般和室) | 金具屋の中では比較的シンプル。それでも造りは昔ながらの本格和室 | まず宿の雰囲気とお湯を楽しみたい |
| 客室Bプラン(ゆったり和室) | Cプランに比べて広めの和室。家族・グループ向け | 3人以上で泊まる、部屋で横になる時間が長い |
| 客室Aプラン(厳選木造9室) | 明治末期から昭和初期に造られた木造の9室 | 建物を見るのが目的 |
料金は、同じプランで比べるとCよりB、BよりAのほうが高めです。迷ったら、親が何を楽しみにしているかで選んでください。建物ならA、ゆっくり休むならB、温泉が目当てならCでも十分楽しめます。
木造9室は、部屋の名前を選べません
「厳選木造9室!建築にこだわるプラン」は、長生閣、香風洞、杏林、黒書院など9室のうちどれかに案内されます。どの部屋になるかは当日の案内で、こちらから指定はできません。ここは運です。
宿は、古い造りがそのままなので、いまの施設のような便利さはないと案内しています。
部屋の場所が選べないので、上の階になる可能性も考えておくのが安全です。
部屋でお風呂に入れるのは、バス付のプランだけ
部屋にお風呂が付くのは、Bプランの和室で選ぶ「天然温泉バス付客室プラン」です。小さなバスタブだけの造りですが、蛇口から出るのは源泉のお湯です。
出しはじめは管の中のぶんが冷えていて、しばらく出すと熱い温泉が出てきます。熱いお湯をためてから少し冷まして入る、という使い方になります。大浴場まで歩くのが心配な夜でも、部屋で温まれるのは親にとって安心です。
金具屋の夕食は、量で選ぶと親が楽になる
食事は夕食も朝食もお食事処でとります。個室ではありません。部屋食もなし。部屋から食事の場所まで歩くことになるので、階段の上り下りが一日に何度か入ります。
夕食は、プランで中身が変わります。スタンダードは宿の名物「しぶのじぶ煮」を中心にした8〜11品で、キノコや根菜が中心の山里の宴会料理です。牛しゃぶのプランは、牛鍋に比べてお肉の量が2倍強とされています。
品数が多い会席が親の負担になるなら、「新しい夜の楽しみ方を提案!りんごで育った信州牛【牛鍋定食】プラン」が合います。会席ではなく定食の形で、すき焼き風の一人鍋が出ます。食べきれずに残すのが気になる親でも、気持ちよく箸を置けます。
スタンダードと木造9室のプランの朝食は、むぎとろ御膳です。牛鍋定食と牛しゃぶのプランは1泊限定なので、2泊するときはスタンダードかバス付・木造9室のプランから選びます。
品数の多さより、食べきれる量を選んだほうが、親の満足は大きくなりやすいです。
金具屋に泊まる日の組み立て例
車で行き、15時ごろに着く1泊2日の流れです。
1日目
車は宿の駐車場に停めます。駐車場から宿まではおよそ350メートル離れていますが、15時以降は送迎の車が巡回していると案内されています。部屋で一息ついたら、まず空いている貸切風呂へ。夕食はお食事処で、そのあとは部屋で休み、夜にもう一度お湯に入ります。
2日目
朝風呂のあと、朝食です。チェックアウトは10時です。荷物をまとめる時間を考えて、朝食の前に支度を少し進めておくと、親を急かさずに済みます。
疲れた日は、無理に湯めぐりをせず、部屋に近いお風呂だけにしてください。それでも、源泉の違うお湯に入れるのはこの宿ならではです。
金具屋が合わない親もいます
よいところだけ並べても、親の旅では役に立ちません。次に当てはまるときは、宿そのものを考え直したほうが安心です。
| こんなとき | 合わない理由 | 代わりの探し方 |
|---|---|---|
| 親が車いすを使う | 車いすは使えない | バリアフリーの客室がある宿を探す |
| 親が階段を上れない | 館内は階段・段差が多数 | エレベーターと段差の少なさを案内している宿を探す |
| 部屋で食事をしたい | 夕食・朝食ともお食事処 | 部屋食のプランがある宿を探す |
逆に言えば、階段を休み休み上れて、食事処まで歩ける親なら、この3つは心配いりません。
気になる点と、親に無理をさせない工夫
ひとつめは時刻。18時を過ぎるときは宿に連絡が要り、20時を過ぎると夕食の用意ができなくなります。
渋滞で遅れると夕食がなくなるので、時間に余裕をもって出発してください。
ふたつめは冬の道。11月中旬から4月下旬は、国道292号の志賀草津高原ルートが通行止めになります。この時期は、行き方を先に決めておきます。
みっつめは支払い。宿ではカードが使えません。カードで払いたいときは、予約のときにカード決済を選んでおきます。
渋温泉 歴史の宿 金具屋 階段を上れる親となら、建物とお湯をいちばん楽しめる宿
昔の建物のまま残した館内で、源泉の違う8つの湯をめぐれる宿です。建物が目当てなら「厳選木造9室!建築にこだわるプラン」、大浴場が心配なら「天然温泉バス付客室プラン」を選んでください。
● 古い建物を見るのが好きな親
● 夜も朝も温泉に入りたい親
● 階段を休み休み上れる親
【PR】空室状況と宿泊プランはこちら
予約の前にそろえて確かめたいこと
| 確かめること | 見落とすとどうなるか |
|---|---|
| プランと客室の組み合わせ | バス付はBプランの和室、木造9室はAプランの木造の部屋だけ |
| 子どもの料金 | 子ども料金は大人2名以上の申し込みのときだけ。大人1人と子ども1人では大人と同じ料金 |
| 取消料 | 8日前の23:59までは無料。7日前から取消料がかかる |
| 連泊できるか | 牛鍋定食と牛しゃぶは1泊限定 |
料金は日付や人数で変わるので、比べるときは同じ日・同じ人数・同じ客室でそろえて見てください。
予約したあと宿に伝えておきたいこと
予約が済んだら、親の体のことを宿に一度伝えておくと、当日の気持ちが軽くなります。
● 親は階段をゆっくり上ります
● 駐車場から送迎をお願いしたい
● 到着は15時ごろの予定です
● 食べられないものがあります
● 夕食は少なめでも大丈夫です
アレルギーは原則として事前の申告が必要なので、食べられないものは予約のときに伝えておきます。
金具屋のクチコミから分かること
クチコミの評価は4.50で、件数は1,066件です。多いです。件数が多いぶん、いろいろな人が泊まっている宿です。
検索では女将の対応を気にする言葉も出てきます。ただ、受け止め方は人それぞれなので、気になるなら予約のあとに一度電話して、話しやすさを確かめておくのもひとつの方法です。
金具屋で親と泊まるときに迷いやすいこと
Q. 部屋に風呂は付いていますか?
A. 付いているのは「天然温泉バス付客室プラン」の部屋だけです。ほかの部屋はトイレ付きで、お風呂は館内の大浴場か貸切風呂を使います。貸切風呂は5つあり、無料で予約も要りません。
Q. 木造9室の部屋は選べますか?
A. 9室のうちどれになるかは当日の案内で、指定はできません。建物にこだわった部屋に必ず泊まれる、という意味のプランです。
Q. 駐車場から宿まで歩きますか?
A. 駐車場は宿から350メートルほど離れていますが、15時以降は送迎の車が巡回していると案内されています。親を歩かせたくないなら、15時以降に着くようにすると安心です。
Q. 食事は部屋でとれますか?
A. 夕食も朝食もお食事処で、個室ではありません。部屋で食べたい親には合いません。
Q. 木造の部屋は早めに予約したほうがいいですか?
A. 木造の部屋を必ず選べるのは、28室のうち9室ぶんのプランだけです。建物が目当てなら、日程が決まりしだい空きを見ておくと安心です。
出かける前に確認しておきたい注意事項
楽しい旅にするために、ここだけは目を通しておいてください。
| 対象 | 内容 |
|---|---|
| 入湯税 | 表示の料金とは別に、大人だけかかります |
| 宿泊税 | 長野県の宿泊税が、利用料金が一定以上の人数ぶん別にかかります(2026年6月の宿泊から) |
| 駐車場 | 30台、無料、屋外のみ。マイクロバス以上は有料。宿から離れた場所にあります |
| 別棟の移動 | 別棟・離れの案内はありません。館内は階段・段差が多数あります |
| 到着と夕食 | 18時を過ぎるときは連絡、20時を過ぎると夕食の用意ができません |
| 禁煙 | 館内は全面禁煙です |
親と金具屋に泊まって楽しめるのは、こんな親子
階段を休み休みでも上れて、古い建物とお湯めぐりを楽しみにしている親なら、金具屋はきっと思い出に残ります。夕食の量が心配なら牛鍋定食、大浴場が心配ならバス付の部屋を選べば、負担はぐっと軽くなります。
反対に、階段がつらい親や、部屋で食事をしたい親なら、無理にこの宿にこだわらず、段差の少ない宿を探したほうが旅は楽しくなります。
親の足とやりたいことに合わせて客室とプランを選べば、金具屋は「来てよかった」と言ってもらえる宿です。
夜、湯上がりの廊下で古い木の天井を見上げる親の姿が、きっと旅のいちばんの思い出になります。
※部屋タイプ、設備、料金、プランの内容、お風呂の利用時間は変更されることがあります。予約前に最新情報をご確認ください。












































