横浜トリエンナーレに出かける。

3年に一度開催される展覧会。今回は「野草:いま、ここで生きてる」というテーマらしい。



横浜美術館に入ったとたん「何これ?」「意味不明」とつぶやく我が子たち。しばらくすると「つまんない」「疲れた」と早々に帰りたい様子。


中学生までは無料で入れるため、他にも子どもは多い。ぽかんとしていたり、ごねたりしている姿が目立つ。走り回ろうとして止められたり、泣き出す子すらいる。まれに熱心にメモを取りながら鑑賞するような子もいるが、逆に心配になる。


なにしろ、大半の作品は何を表しているのかよくわからない。解説文も読めない小さい子ならなおさらだろう。私には「楽しい」「面白い」というより「怖い」「悲しい」「辛い」と感じられるものが多かった。


親として、子どもには様々な体験をさせたいと思う。他者の痛みがわかる人になってほしいと願う。


けれども決して戦場で戦ったり、難民キャンプで暮らしたりしてほしいわけではない。子ども自身が傷つけられたり、差別されたりしても構わないなどとは思わない。


世の中は答えのないことだらけで、理不尽なこと、残酷なことであふれている。直接関われば命を落とすようなことでも、アートであれば触れられる。


わけのわからないものに囲まれて頭の中を?でいっぱいにしたり、目を背けたくなるような醜いものや、耳を塞ぎたくなるような不快な音(音の出る展示物もある)に出合うことにもまた、意味があるのかもしれない。


もっとゆっくり観たかったが、文句ばかりの子どもたちに引きずられるようにしてしぶしぶ美術館を後にした。


ちなみに他にも会場があり、そちらにも行きたかったが賛同が得られるはずもなく断念。


後日、一人でゆっくりと観るとしよう。