今日は旧正月、太陰太陽暦暦の元日です。
中国では現在も太陰太陽暦が用いられているので、【春節】と言った方がしっくりくるかも知れませんね。最近は毎年、ニュースで取り上げられていますが、大晦日から1週間の大型連休となり、生産から貿易まで全てのラインが停止するので、日本の経済にも影響が出ます。
日本では明治5年にグレゴリオ暦が導入されて以降、ほぼ旧暦は廃止され、旧正月を祝うところも激減してしまいましたが(沖縄等にまだ旧正月の文化が残っている地域があります)、古文で「新年」と言ったら、当然今の時期になります。
今年は、新暦と旧暦のズレが1カ月に満たないので、感覚的に正月気分が蘇るかもしれません🎍
太陰暦は月齢を基準とした暦です。月の周期は約29.53日ですので、12ヶ月は354日前後になります。
これを太陽暦、地球の公転周期・約365.24日とのズレを補正するため、3年に1度、閏月を加えて1年を13ヶ月=約384日として調整したのが、江戸時代まで使われていた太陰太陽暦です。
この複合暦で、月の名前を決める=閏月を加える時期を決める基準として、二十四節気を用いています。
この二十四節気のルールに従うと、1月は大寒から雨水までの期間内に起こる新月の日に始まることになります。
大寒から雨水と言ってもピンと来ないかもしれませんが、立春(節分の翌日)の2週間前から2週間後まで、といえば感覚的に捉えられるでしょうか。
※きちんとしたルールに則って決められていますので、正確に知りたければ調べてみてくださいね。
さて、旧暦の話をしたところでもう1つ。
日本の暦には、1月2月…という数字の月名の他に、和風の月名を用いる文化があります。12の月名それぞれ漢字で表しますが、日本語の意味に基づいた意味のある名前です。
1月は【睦月】、「むつき」と読みますが、他に「むつみづき」「むすびつき」という呼び方もあります。
正月に、親族が集まって睦び合う(仲良く親しみ合う)様子を表すという捉え方が一般的です。
他に「元つ月=1年の元になる月」である、或いは「実月=種籾を水に漬ける月」、「萌月=芽吹きの始まる月」などが転訛したものに「睦月」の字を当てたという説もあります。
太陽暦(二十四節気)では、2月4日の立春から春が始まりますが、新年睦月を迎えたことで、太陰暦では今日から3ヶ月間が春になります。
気候的にはまだまだ寒いですし、学期終わりまでは冬の感覚でしょうが、スギ花粉の飛散も始まり、不安定な季節です。乾燥注意報も出ていますので、温かいお茶でも飲んで、体調に気をつけて過ごしてくださいね。
(この記事は、2021年2月12日の記事を再編したものです)
参考にどうぞ

