From the City of Dreaming Spires (Oxford MBA 2009/10) -6ページ目

就職活動⑤

ボストンキャリアフォーラム二日目の21日も、午前中から面接を実施。


元々アポイントメントが入っていた面接もあれば、初日で面接を実施した企業の追加面接もあり、時間をうまく調整しながら余裕のあるスケジュールを組み立てていく必要があった。たまに話が盛り上がって予定面接時間を超過してしまう場合もあるので、その分のクッションも考慮して面接をセットしていくといいと思う。


面接をひたすら繰り返していく中で、とうとう某外資系投資銀行からインターンのオファーをいただくことが出来た。また、前日のディナーに出席した外資系投資銀行からもオファーをいただくことが出来、晴れてサマーインターン獲得のための就職活動が終了した。その夜はオファーをいただいた会社のディナーレセプションに出席して、リラックスした状態でおいしくワインをいただくことが出来た。


キャリアフォーラム三日目はすでにブースをたたんでいる会社がほとんどで、あまった自社グッズを処分するため学生に配っているところも多くあった。イギリスへの帰国便は夕方だったため、お昼過ぎまで会場に残り各社ブースを回りながらグッズをもらって歩いた。結構質のいい物もあり、気づいたら紙袋いっぱいになるほどグッズをもらっていた。


全日程を終えて、なんとか目的を果たすことが出来たが、今回のボストンキャリアフォーラムを通して感じた事を少々書きます。まだまだ不況であるため、完全なキャリアチェンジを目指す人にとってははかなり難しい状況だったと思う。例えばキャリアフォーラムで一緒だったMBA生で、投資銀行からオファーをもらっている人達は、ほとんどが金融機関関係者や、M&A業務経験者である(自分も金融機関監査経験者)。今年は採用人数を絞っているため、まったく別業界の人材をポテンシャルで採用するゆとりがないのだろう。面接もテクニカルな質問が多く、即戦力を求めている印象だった。


就職活動以外でボストンキャリアフォーラムに参加して良かった事は、受験時代の仲間や、前職の上司・部下に会えたこと。近況報告や情報交換が行えたり、また、投資銀行業界への就職を目指している他校の学生とつながりを持つことが出来たので、ネットワーキングの場としても有意義なものだった。


とりあえず、2010年の夏に東京で2ヶ月ほどインターンをすることが決定した。それまでに出来るだけファイナンスの知識を吸収して、インターンの経験を実り多きものにしたい。


就職活動④

事前選考を突破してBCFでの面接に招待されたらボストンへ行く必要があるが、BCF本番直前になって慌ててホテルや飛行機のチケットを手配するといったことが無いよう、出来れば8月中、遅くとも9月前半にはこれら事務手続きは済ましておきたい。


あと、忘れてはいけない重要事項として、学校のスタディ・グループの仲間に前々からBCFの日程を知らせておき、十分な理解と協力を得る必要がある。オックスフォードMBAはグループワークが非常に多く、BCF開催時も2つ課題提出期限があった。グループメンバーとお互い相談しながら作業を分担したため、上手く乗り切ることが出来たが、事前のすり合わせを入念に行っていなかったらどうなっていたか分からない。


ボストンで宿泊したホテルは、キャリアフォーラム会場と直結していて非常に便利だった。値は少しはるが、そうはいっても百数十ドルなので、移動労力や利便性を考えると妥当な出費だと感じた。


アプリケーションは全部で10社ほど提出したが、事前予約が入った会社は5つ。残り5社から何の音沙汰がない(つまり落とされた)のは正直予想外だったか、不況である事実とその不況の大元である外資金融機関への出願のみであることを考えると、仕方がないのかもしれない。


初日20日の午前中から精力的に面接をこなす。英語面接のところもあれば、日本人との面接もあった。面接の回数、次のプロセスへの招待の仕方が各社まちまちなので、結構戸惑うことが多かったが、まずはディナーへの招待を目指してひたすらアピールする。


プロセスを進めていくうちに、ある会社からディナーへの招待を受けた。ディナー招待はどういったタイミングでされるのか見当がつかない。自分の経験では、人事権を持った面接官とインタビューを実施した際、最初は厳しい質問が飛んできたが、なんとかそれらを乗り切っていくと、後半は雑談モードになり、そのままディナーへのお誘いとなっていった。ちなみにディナー招待=オファーではなく、ディナーでの会話もオファーを出すかの判断材料にしているようだった。ディナー終了後、部門のヘッドの方から、明日また会いに来てほしいとのお言葉をいただいた。


続く。



就職活動③

MBA生の日本対象の就職活動の流れは以下の通り。


5~7月:外資系金融、コンサル、一部の一般事業会社がMBA合格者を対象に、東京にて壮行会や説明会を実施。


8月~10月:ボストンキャリアフォーラム(BCF)参加企業へのアプリケーション作成および提出。


9月~11月:壮行会・説明会に出席した企業から個別にコンタクトがあり、電話面接の実施。それと同時にBCF参加企業でアプライした先の書類審査が通過した場合は、電話面接の実施。


11月:BCFにて最終面接。オファー獲得。


ちなみにBCFには外資コンサルはほとんど参加しないので、上記の流れは外資金融の例となっています。コンサル(東京オフィス)は、秋から冬にかけて独自の説明会を海外各主要都市で実施しているので、そちらの流れに乗る必要があります。



最初から説明していくと、合格直後に各社壮行会・説明会が頻繁に行われる。個人的な感想としては、参加は必須。主な理由は次の二点:1)その後個別面接のお誘いが来る可能性が高い、2)他のMBA合格者とのネットワークを構築できる。


1)に関しては、直接的なメリットとして参加する前から十分に理解していたが、2)のネットワーク構築は、その時はその重要性にあまり気づかなかったが、その後就活を進めていくうちに、同じ立場の日本人MBA生と情報交換しながらお互い切磋琢磨できるネットワークを初期段階で築いていたことに関して、大きな資産だと感じるようになった。


次は留学直前・直後あたりから始まるBCFアプリケーション作成。十分時間的余裕を取って作業することを勧める。早い会社は8月提出のアプリケーションで書類審査が通った学生に対して、9月には電話面接実施依頼を出す。アプリケーション作成にもたもたして10月後半にようやく提出となったりすると、時すでに遅く目も通してもらえない可能性がある。


電話面接に関しては実施する会社と、いきなりBCFでの面接となる会社がある。電話面接の回数は各社まちまちで、少ないところは1回、多いところは8回程ある。経験した感想としては、MBA生なのでテクニカル面でかなり突っ込んだ質問が多くあった。それと投資銀行業界をどれだけ理解しているかを試すため、昨今のM&A事情、M&A提案を今する場合どのような提案をするか等の質問もあった。結構タフだが、事前準備をしっかり行っておけばそれほど恐れる必要もない。


続く。