◆近況
寒いよ、寒い。
でも、うちのぷりんさんは元気です。
どんなに寒くても公園からの「帰宅拒否」をやってくれます(^_^;)。
どんだけ、お外が好きなんですかね~(笑)。
なるべく、お外を堪能できるようにお散歩してるのですが・・・。
◆本文
さて、トレーニングを遊びのようにやってしまう「コツ」をひとつ紹介します。
「ハンドターゲット」というトレーニングをご存じでしょうか??。
要は、手のひらを追いかける事を強化するトレーニングです。
これ、トレーニングというよりも「遊び」になってしまいます。
以下、簡単に説明。
1.手のひらにオヤツを置いて、親指で覆い隠すように持ちます。
2.その手のひらを犬の顔の横に差し出します(犬を脅かさないように注意、また「マテ」のハンドシグナルと混同しないよう、顔の横に出します)。
3.犬はオヤツが欲しいので「お手」とかいろんなことをしたりしますが、犬の鼻先が手のひらにタッチした瞬間、褒めて(またはクリッカー)ご褒美に手のひらのオヤツをあげます。
4.常にオヤツを持った手のひらにタッチするようになったら、オヤツを持たずに手のひらを差し出します。この時は、差し出した手のひらにタッチしたら「褒めてオヤツ」です、オヤツはタッパーやオヤツポーチから取り出してあげます
5.オヤツを持たない手のひらにタッチすることがほぼ出来るようになったら、タッチ2回につき「褒めてオヤツ」にしてゆきます。
6.さらに2回のタッチを3回に、この時手を出す位置を交互に左右ではなく、ランダムにしてゆきます。
7.「3回タッチして褒めておやつ」が出来るようになったら、タッチの回数をランダムに3回、7回、5回等に増やしてゆきます。また、てを出す位置も離れた位置等にしてゆくと良いでしょう。
飼い主様も、オモチャ遊びと同様のテンションで遊びの感覚で楽しくやってしまうと良いのです。
こんな風に強化してゆくのですが、通常ここまでが「トレーニング」として行う範囲ですが・・・。
実は、ここで終わったら「もったいない」のです
手のひらを追うようになったら、そこから「いろんな行動」をひきだして「楽しい遊び」に発展出来るのです。
例えば、
・手のひらを追って「股くぐり」や「トンネル」
・手のひらを追って投げ出した足の上を飛ぶ「ジャンプ」
・手のひらを追って「スピン」
等、いろんな行動を引きだして、様々な「遊び」に発展することができるのです。
犬は、こういった体を動かすアクションが「大好き」なので、トレーニングというよりも、ハンドターゲットは完全に遊び感覚でやれるのです。
というより、むしろ「遊び」としてやってしまった方が良いのです。
私は、雨の日のお散歩で、東屋などで雨宿り休憩をする時に「やたらと移動距離の大きいハンドターゲット“あそび”」などをしてぷりんと遊んでいます。
また、この「手のひらを追いかける遊び」に、色んなトレーニングを組み合わせてゆくことが出来ます(ここが肝心(キモ)なのです)。
例えば、
・ハンドターゲットの途中で手のひらを追いかけさせて歩きながら「ヒールウォーク」
・ハンドターゲットの途中に「オスワリマテ」や「フセマテ」を組み込んで、出来たら「ハンドターゲット」で遊ぶ。
等、「あまり得意では無い行動」を楽しい「ハンドターゲット遊び」の中に組み込んでしまうのです。
これは、「プレマックの原理」と呼ばれる法則で、「たいして好きではない行動」と「大好きな行動」をくみ合わせると「たいして好きではない行動」の印象が良い印象に変わってゆくのです。
なので、長い時間の「フセマテ」等も「ハンドターゲット遊び」の途中に組み込んでしまうのです。そうすると、ハンドターゲット自体もご褒美になるのです。
この段階では、オヤツは「組み合わせた一連の行動」に対してあげるようにすると良いでしょう。
こうやって、遊びの中で強化していったことは、「実践」ではどうなのか?
というと、ぷりんについて言えば、むしろ遊びの中で強化して方が「デキル」のです。
ぷりんは、公園からの「帰宅拒否」というなんとも可愛い問題行動スキルを身につけているのですが、実は「公園から帰らないもん」と拒否するぷりんを誘導するのに、結局のところ一番簡単なのは「ついて」と言ってヒールウォークをして駐車場の車まで連れてゆくことなのです。
色々と試してみたのですが、「なんて事無い(笑)」、遊びの中で強化した「ついて(ヒールウォーク)」が最も効くのです。
このように、遊びの中でトレーニングをやってゆくと、ある時ぷりんにとても面白いことが起こったのです。
ある日から、ぷりんがいつもトレーニングをしている広場でオスワリをしてジッと私を見つめるようになったのです。いったい何を要望しているのか最初はわかりませんでした。
オヤツを差し出しても「いらないもん」と顔を背けます。
なんと驚いたことに、いつもやっている「呼び戻し“遊び”」や「ハンドターゲット“遊び”」そして、「ターゲットタッチ“遊び”」を要望していたのです。
その「遊び」の中にヒールウォークや長時間フセマテ等を組み込んでいるのですか、トレーニングを楽しい事だと認識して自らそれを望むようになっていたのです。
「いつもここでヤル遊びを今日はやらないの??」と訴えていたのです。
私、そんなぷりんが可愛くて、マジで涙が出そうになりました(というかあまりに愛おしくて、感涙してしまいました)。