Xboxのトップが『ゲームは莫大な開発費が掛かるのにすぐにセールしている』のような内容を発言したそうです。でも開発費の高さとセールの早さはあまり関係ない気がします。

 

ゲームの販売価格は利益達成の手段です。販売媒体によって制約はありますが、販売価格はその範囲内で販売側が決めます。例えば「販売から一定期間は配信者や熱心なファンに対するプレミア価格、一定期間が経過したら一般層にも売り込むセール価格、その後は販売を煽るように追加コンテンツとセールの繰り返し、熱が冷めたら割引を維持する」ような方法を取れます。高値で放置してたくさん売れれば最高ですが、おそらくゲームはそのような財ではありません(*1)。

 

販売からしばらくしてセールする選択肢をなくすと、販売側はプレミアの設定できず、また売れ行きに合わせた価格設定もできなくなります。セールが媒体側の圧力でないなら、開発費の高さとセールの早さを問題として扱うのは販売側にとって怖いことではないかと思います。

 

Xboxトップのフィル・スペンサーが「Windowsが携帯型ゲーミングPCの体験を悪化させている」と批判 - GIGAZINE

https://gigazine.net/news/20240327-phil-spencer-xbox-handheld/

 

*1

財の値段と売れ行き(価格と需要)の関係は「需要の価格弾力性」として研究されているそうです。高いほど売れる財として「ヴォブレン財」なるものもあるそうです。