夕べ(11/25)は一夜限りの

感慨深いドキュメンタリー映画を

FBのお友達に思いがけず誘われ

TOHOシネマズ日比谷で観賞。

 

 

それが

 

ピーター・ジャクソン監督の解説付が付いた

ビートルズのドキュメンタリー映画

『ゲット・バック』のダイジェスト版。

 

と言っても、ディズニープラスで11/25,26,27と3日間

見放題の独占配信される(されている)

全3話、計6時間を100分にギューッと凝縮したもの。

 

アルバム「レット・イット・ビー」に収録されている曲が

どのようにして作られていったか

そのスタジオでの録音風景や

伝説のラスト・ライブとなった

あの“ルーフトップ・コンサート”が

ノーカット完全版として再現されるのが

ドキュメンタリー映画『ゲット・バック』

 

映画『レット・イット・ビー』は

解散寸前の陰鬱さが漂い

暗いイメージしか残らなかった。

ビートルズの後期は

4人ともお互いにうんざりしていたのかもしれない…と

思ってしまうような重い空気が流れていた。

 

ところが、

これまで50年以上も公開されず

倉庫に眠っていた

56時間にも及ぶ

アルバム「レット・イット・ビー」の録音風景の中には

こんなにも4人が楽しく

時にじゃれ合うような

笑ったり、ふざけたり

おどけたりしながらの瞬間があったのか…と

これまでのマイナスのイメージを一転させる

嬉しい映像がたくさん残されていた。

 

その56時間を

ピーター・ジャクソン監督が

ビートルズ愛たっぷりに

6時間にまとめてくれたわけだ。

 

そこで勝手に感じたこと。

 

先日ラジオ日本の番組「ミュージック・パーク」に

ゲストとして出演していただいた

ビートルズの研究家、藤本国彦さんに

リスナーの方から「ビートルの解散の原因は?」

という質問があり

藤本さんは「ヨーコです」

と言明していて

それをこの100分の間に

私は「なるほど!」と

納得してしまったのです。

 

レコーディング中も

編集スタジオの中でも

屋上ライブの時も

いつでもどこでも

まるで背後霊のように

ジョンにくっついているヨーコ。

 

ノリノリのロックン・ロールを

メンバー全員が心から楽しそうに

時にふざけ合いながら演奏しているときでも

ヨーコは能面のように

無表情で無感動。

ただじっとジョンのそばから離れない…。

 

お節介で下世話なおばさんとしては

そんなヨーコを「邪魔!」と思ったし

きっとポールはヨーコを疎ましく思っていただろうに…

ポールは解散したくなかったのよねぇ…

バンドを続けたかったのよねぇ…

なんでジョンはあんなヨーコに惚れてしまったのか…

ヨーコさえいなければビートルズは解散しなかったかも…

などと、余計なことをいろいろ勘ぐってしまいました。

 

上映会が終わって

会場で藤本さんにお会いした時

興奮冷めやらず

思わず

「解散の原因がヨーコだったのがよーくわかりました」

と言ったら

藤本さん

「そこ?」

「ヨーコだけにヨーコわかった?」(笑)!

 

話を『ゲット・バック』に戻して…。

 

今更だけれど

レコーディング風景を見て

つくづく感じたこと。

 

ポールは妥協をしない

根っからの職人で

何度でも満足するまで

演奏し続けるタフガイ。

(だから70代後半になっても

ステージでは水も飲まずに歌い演奏し続ける)

 

ジョンは多少気分に起伏のある

繊細な天才。

気分が“オン”の時は

ポールとの相性も絶妙で

二人の化学反応は

最高の作品を生み出す。

 

ジョージはいつも落ち着いていて

時に応じて的確な判断を下す

冷静なバイプレーヤー。

 

リンゴはそこにいるだけでいい。

みんなの気分を和やかにしてくれる

愛すべき平和大使。

 

とにかく

50年以上も前の記録だから

映像の質は落ちるだろうし

音もモノラルだったりすると籠るだろう

と思うところだが、

それがなんと

現代の最先端機器を駆使して

そのぼんやりした映像は

見事にくっきりはっきり甦り

まるで昨日撮影したかのような鮮明さ。

 

籠っていた音も

ドルビーアトモスで新しい生命が吹き込まれ

体感できる迫力。

 

ディズニープラスを契約して

(後日ブルーレイでも販売になるそう)

自宅で

6時間の映像を

好きな時に好きなだけ観賞できるのもいいけれど

これはやっぱり

劇場の大画面と大スピーカーで

全身で堪能したいなぁ。

 

と言いながらも

100分のダイジェスト版を観てしまったら

今すぐにでも

全3話6時間を観たくなってしまった…。

 

ちなみに「Get Back」は

私の青春時代の思い出の曲。

ニューヨークのハイスクール時代

週末になると友達の家のホームパーティで

よくこの曲で踊っていたっけ。