耳の奥で鳴り響く
鐘の音は
いつまでも闇の中で
蹲る私を…
呼んでいるように
思えた
それに
なんど応えよう
なんど立ち上がろう
なんど歩き出そう
としたことか…
その度に
楽しかったあの頃の記憶が
笑い出す
ちりん、ちりん
君の腰で、舞い踊る
祭りの賑やかさを
淡く映す
二つの鈴
それが
触れることのできない
一本の影で
隔たれる
それをつま先から
ゆっくりと見上げていくと…
寂しそうに見下ろし
苦しんだ後の
歪んだ口もと
涙なのかそうでないのか
判らない液体で全身を濡らして
ゆっくりと回り
ゆっくりと揺れていた
君、だった…
声にもならず
言葉にもならず
私の心を砕いた瞬間は
いつまでも
その理由を語らぬまま
私の自由を奪い続けている
せめて
答えを知りたい
せめて
言い訳を聞きたい
でも
叶わない
叶わないのだ
耳の奥で鳴り響く
鐘の音は
いつまでも闇の中で
蹲る私を…
呼んでいるように
思えた
その度に甦る
あの頃の光景
鈴の音
大好きだった時間
それを
今は
遠くで見つめているだけ
触れることも
抱き寄せることも
しない
だってもう
つまらないから…
本当に
つまらなくなってしまったから…
by梟霊