岸望 咳をするたびに 体が震える 咳をするたびに 心が揺れる 咳をするたびに 魂が崩れていく 長ければ長いほど 痛ければ痛いほど 単調な病でも 鬱陶しく それでいて 腹立たしい 体の弱さも 心の弱さも 砂でできた魂を守るには 脆弱すぎる 食うことも 会話も 億劫で 誰かと会う度に 少しずつ 少しずつ ほほ肉を削り 微笑むのだ あぁ、せめて 命を燃やしてくれ 中途半端に 喉を焼くだけなら 最初から 本当に最初から 殺してほしいものだ・・・ あぁ・・・ 面倒だ この心臓が 動いているという 現実が 梟霊