無音の夏 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

 

 

誰もが飛び跳ねる

そのはずだった

誰もが夢を見渡す

そのはずだった

けれども今は

何もない

何もない

静かすぎる夏

蛙の声も聞こえない田圃

虫の声がしない雑木林

季節外れの鶯が

高らかに歌い出す

朝霧の幻は

どこまでも青白く

先経った君さえも

真っ暗な会場に

呼び寄せてしまったかのようだ

あぁ・・・

今は夏

天高く伸びる光の花が駆け抜け

揺れる向日葵を愛でる時

だがしかし

静けさに溢れ

静けさに埋もれ

代わりに染まる

この街は

その花は

物足りなさで

伏していた

 

繰り返すような毎日は

平和そのもの

しかし

静かすぎる毎日は

退屈そのもの

眺める時の

眺めることの

素晴らしさを知らぬ者たちに

説いたところで

弾かれては消えてしまうだろう

小さな画面の中で

思い出を振り返る

小さな写真の中で

想い出を抱きしめる

ただそれしか出来ない

この夏は

暑さよりも

どこか寂しさが勝り

冷たい風が

揺らめく過去の影たちを遠くから見つめ

何もないその場所に

私は

背を向けて

歩いていた

それは

無音の夏が

通り過ぎていく姿でもあった

そう

おもう

 

 

 

 

by梟霊